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小籠包はご飯の上で食べるにかぎる!

おいしい小籠包を食べてやろうと「阿杏」に来ます。

新宿三丁目の雑居ビルの5階にあって、エレベーターを下りると目の前に厨房があるって感じ。
小さなビルでどこに座っても調理をしている気配を感じるステキなお店。
ランチタイムは、10種類ほどのメインの料理から一種類、蒸しか焼きの小籠包のどちらか選んでセットにできる。
酢豚と焼き小籠包のセットにしました。
前回来たときは1330円、ちょっと値段があがって今日は1500円になっていました。十分安い。

まずはスープと押し豆腐、杏仁豆腐がやってくる。
とろみの付いた塩味スープが不思議なほどにおいしいのネ…、中国の人がやってるお店でよくできるスープ。押し豆腐はタナカくんが大好きだった中華前菜。二人でくると蒸し小籠包と焼き小籠包を一つづつたのんで分けておりました。

まもなくご飯と酢豚が到着。
黒酢じゃなくて赤い酢豚というのがどこかなつかしく、気取ってないのがボクは好き。

しかもここの酢豚の豚肉はぶつ切りじゃなく拍子木状に整えられてる。
韓国の酢豚、タンスユクのような切り方。
衣の部分が多くてだからザクザク感が際立って感じられるのがおいしいんです。
スッキリとした酸味に甘み。
ニンジン、ピーマン、玉ねぎと野菜たっぷり、シャキシャキコツコツ、奥歯においしいよき仕上がり。
蒸し小籠包より時間がかかる焼き小籠包。
注文してから20分ほどでやっと完成。やってくる。

コロンと4個。
上半分の生地は薄くて一方、底は分厚く揚がったようにこんがり焼けてる。

お店の人が「熱いですから気をつけて」ってワザワザ言ってくれるほど中は熱々。
不用意に齧ると口を火傷すると同時に、中にたっぷり溜まったスープが台無しになる。そこで活躍するのがご飯です。

ご飯の上に小籠包を乗せてそこで生地を割る。底の分厚く硬い部分を切り分けるのに難儀する上、スープが溢れて飛び出してくる。
でも大丈夫。スープはもれなくご飯に染み込み、時間がたってちょっと冷たくなったご飯で生地の熱がとれていく。熱々だけどちょっと注意すれ口を焼かずに食べられるようになっていく。

スープをご飯に吐き出しても餡はまだまだみずみずしくて、噛むとバリっと底が壊れて散らかる。焼かれていない上半分の生地はプルンと上顎なでてとろける。まるで違ったふたつの料理が口の中に同時にある…、って感じがたのしい。蒸し小籠包にないたのしさです。
豚肉由来の上品にして豊かなうま味にゼラチン質がご飯を覆ってまるで炒飯。しかもかなり上等なのが口のすみずみ転がりながら消えていくのもオゴチソウ。堪能しました…、オキニイリ。


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