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中野でそばといえばここだった

ひさしぶりに中野の「さらしな総本店」にやってきてみる。

中野の町でラーメンを食べようと思えばありとあらゆるラーメンがある。
評価サイトで高得点のお店が結構あったりして、店探しに苦労することはないのだけれど、そば専門店となるとこれが案外少ない。
若い人たちが集まる町という町そのものの性格が故だと思うのだけど、それでもそばが食べたくなるとここに来ていた。
アーケード街から入った路地に面した一軒家。
実は隣に小体な天ぷら専門店があって、そこの天丼がタナカくんが好きだったんだけど、お店の方がご高齢で、しかも継いでくれる人もいないからと閉業。焼肉屋さんになっちゃった。
ちょっとさみしい。

ここのお店はみずみずしくてまだまだ元気。
ただお客さまがシニアの方がほとんどで、こういう専門店を好む若い人が少ないこともあえて閉業を選ぶお店が多い理由のひとつかなぁ…、って思ったりする。勿体無い。
蕎麦打ち場を囲むカウンター。縦格子の仕切りの向こうに蕎麦打ち場を眺めることができるテーブルがオキニイリ。冷たい「おろしそば」をたのんで食べる。

木の鉢にそばにタレ、大根おろしの周りを鰹節やワカメ、なめこ、海苔、白髪ネギ、貝割れ大根が囲むように盛り付けられてて天かす別添え。
この天かすがおいしくってネ…、衣だけなのにエビの天ぷらを食べてるみたいな風味があってちょっと贅沢。

歯応えのあるよき蕎麦にスッキリとした辛味がおいしいタレが絡んで味は整う。なにより具材たっぷりで変化に満ちた味わいがよい。

蕎麦湯で割った鉢の中身がまたおいしくて気持ちも満ちる。

ところでこの店の手洗いが屋根をいただく坪庭を挟んだ別棟仕立ての場所にある。手前に手水がおかれてて、その設えが好きだった。


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