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クロワッサンのクロックムッシュ

ひさしぶりに「リチュエルカフェ」。

駅前商業ビルの地下。レストラン街の一番奥というロケーション。
とはいえお店の前に私鉄の改札口があったりもして、お店の前の人通りは少なくはない。ただ朝はみんな先を急ぐ人ばかり。
だからお店に目を向ける人はほとんどなくて、やってきたらノーゲスト。
しかもそれからしばらくずっとこの空間を独り占め。

入り口脇にはショーケース。
ケーキがずらりと並んでいるはずだけどまだ空っぽ。
厨房脇のケーキ工房でパティシエールが最後の仕上げを入念にしている景色がガラスの向こうに見え隠れ。
明るいグレイと空色のおしゃれな空間。
朝のメニューは4種類。クロワッサンやトースト、卵料理やベーコンがつくスペシャリテモーニングにしようか迷ったけれど、今朝のお腹にはいささか重そう。

 

クロックムッシュとグリーンサラダのセットにしました。アイスラテをお供にたのんで朝とする。

まずアイスラテがやってくる。一緒にナイフフォークがセッティング。

このナイフとフォークが小さいサイズ。女性の手にもやさしい大きさ。切ると言ってもクロワッサンを切るくらいだから小さなものでも役に立つ。テーブルの上で目立たずいばらず、優雅な雰囲気を壊さないのがいい感じ。
まもなくクロックムッシュがやってくる。

サラダとオレンジが添えられていて、まずはサラダを平らげる。
サラダの上にはみじん切りの玉ネギと一緒にこんがり焦がしたベーコンチップ。ドレッシングはスッキリとした柑橘系でそこに飴色オニオンの甘みとベーコンの脂の風味が混じってなんとも風味豊かで味わい深い。

葉っぱ野菜はモサモサシャキシャキ。
口の中をみずみずしくしてお腹の入り口パカッと開かす。

そしてメインのクロックムッシュ。

クロワッサンを二枚に開いて間にこんがり焼いたベーコン。
ベーコンの端からまるで舌をベロンと出すようにはみ出しているのが目においしい。
なによりベーコンの焼かれ具合が見事で表面に脂の泡がたっぷりついて仕上がっている。

ベーコンだけじゃなくてホワイトソースも挟まれていて、クロワッサンもバターまみれ。しかも上にはオランデーズソースがかけられ焦げていて、あぁ、かなりのカロリー!
でも、朝の脂は頭の栄養、体のゴチソウ。
ナイフでひと口分を切り分ければ、その断面がまたおいしげでしばらくウットリ。パクっと口に放り込む。

パリパリだったはずのクロワッサンがしんなりしちゃって台無しになる。
なのにそれが不思議。口の中でハラハラちらかる感じがするのネ。ハラハラ崩れてソースと混じる。ガリッとベーコンが壊れてそれらが混じり合いとろけていくのがたまらない。

焼きたてのクロワッサンの余韻を感じるとでもいいますか…。
いろんな味や食感が口の中で混じり合うようでいてずっと主張をしあってている感じがなんともにぎやか。クロワッサンで作ったグラタンを食べてるみたいな感じもたのしい。

最後に端の乾いたところを残してパクリ。クロワッサンとベーコンの味をこころおきなく堪能し、オレンジパクリ。口の隅々爽やかにして朝の〆。


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