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朝が気持ちいい喫茶店は町の宝物

家から新宿に向かって歩く途中に気になるお店が一軒。
「キクノヤコーヒー店」という名前の喫茶店。

テントは色が変わっているし、店名が入ったストリート看板はところどころが割れてテープで修復してる。
サンプルケースも古ぼけていて、けれどなんだかおいしそうな空気がただよう不思議なお店。なかなか入る勇気がでずに、もう10年近くも気になったまま。
今日こそ入ってみようと思ってお店に入った。

喫煙可能とシールがあって、タバコ臭いかとちょっと身構え入ったのだけど、空気がきれいでタバコの匂いがしないところにまずビックリ。
しかもお店の中はモダンでキレイに整えられてる。
お店の入り口近くに厨房があり、そこから奥が喫煙席。手前のテーブル2つが禁煙。禁煙マークの札も置かれてそこに座ってのんびりします。

サンドイッチのメニューが充実しているお店。ストリート看板に「サンドウィッチとコーヒーの店」って書いてあったのを思い出す。
朝食メニューはBセットはあるもAセットは見当たらずBセットをたのんでアイスコーヒー選ぶ。そして待ちます。

テーブルからは外の景色が見て取れる。通りを大きな車が通ると、車体が弾く日の光がお店の中を一層明るく照らす。車の影がそれに続いて、そしてもとに戻ってく。ケルティックな音がBGMで流れてて、まるでカフェのような雰囲気。いい感じ。

近所のおなじみさんがタバコを吸いにやってくる。
奥の喫煙席で心置きなくタバコをたのしんでらっしゃるはずが、煙の匂いを感じない。
間を仕切る厨房が巨大な換気システムの役目を果たしているのかなぁ…、代わりにおいしい匂いがしてくる。
ジューっと卵が焼ける湿った音。
おいしい匂いがそれに続いて、パンが焼ける香りまでもが混じってくる。
おまたせしましたって料理が揃う。

お皿の上にトースト、サラダ、玉子焼き。

大阪名物イカ焼きみたいな姿になった玉子焼きには、ケチャップぷちゅり。サラダをまず食べ、トーストのひと切れを2枚に開いて焼いた玉子を挟んでサンドイッチにして食べる。

トーストにはバターがたっぷり塗り込められてて、2枚に切り分けたときに指にたっぷりバターがついてひんやり。なめるとこれがおいしくて、うっとりしながらサンドイッチを作り味わう。
カサカサ焼けたトーストとふっくらとした玉子焼き。バターがしっとり、ケチャップと一緒に卵の味が広がる。

しかもなんと玉子の中には刻んだハムがたっぷりはいって、ハムオムレツのような仕上がり。得した感じにニッコリとなる。

サンドイッチを食べ終えて、残りのトーストを味わいながらアイスコーヒーで体を潤す。

注いだミルクが氷の上にまとわりついてなかなか沈まず漂っている。乳脂肪分の高いミルクがまたゴチソウ。いいお店です…、また来よう。


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