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銀座のスペイン、ランチどき

昼、銀座に来る。ひさしぶりに来てみたかったお店があって、そこでランチをと思った次第。

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エスペロというスペイン料理のレストラン。
覚えているかなぁ…、20年ほど前にここで男3人でクリスマスディナーをしたことがある。さすがに周りは男女のカップルばかりでかなり気恥ずかしいムードだった。
でもクリスマスはあまねくすべての人に幸ある日のはずで、ボクらは負けずにスパークリングワインをあけて大いにたのしく盛り上がった。
食事のあとは多分、ボクの家でアニメ三昧だったんじゃないかなぁ…、記憶に定かじゃないけれどその夜のメンツを考えると多分、そんな夜になったに違いない。

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最近、改装をしてきれいになったというので前から来たくって、それで今日。たしかに明るく居心地のいいお店になってて当時の面影はなくなったけど、あのあたりに座って食事をしたんだなぁ…、ってしみじみ思う。

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ランチは前菜、メインを選ぶスタイル。前菜をひとつ追加してデザートまでつけフルコース的にしてたのしんだ。

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まずガスパッチョ。オリーブオイルのコクがトマトの酸味、風味を引き立てる。冷たく、サラッと喉越しもよく時折口にやってくるキュウリがシャクシャク、みずみずしくて緑の香りもあとくちスッキリしてくれる。
それから卵炒めをもらう。

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これが大好きで、ひさしぶりに食べようと思ったのも今日来た理由。

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オリーブオイルをたっぷり飲み込んでふわふわに仕上がった卵の中にはエビにトマトにモロッコいんげん。口に含むととろっととろけてあっという間になくなってくのがたのしくってニッコリします。

食べてる途中でメインが到着。

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メルルーサとアサリのトマト煮込みをたのんだ。
イタリア料理のアクアパッツァのようでいて、深海魚独特のねっとりとした身の食感に皮が吐き出すゼラチン質で、スープにとろみがついているのがちょっと独特。

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アサリの香り。
旨味に風味。
魚の肉はほろりほぐれて、トゥルンと口の中で潰れる。
魚の皮はあまり好きじゃないのだけれど、しっかり熱が入ってとろける、感覚としてはカレイの皮のようでこれなら食べられる。炒めた玉子と一緒に食べると、口の中ですべてがとろけて混じり合うのがまたゴチソウ。

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まんまるに焼かれた表面硬いパンをちぎってスープに浸してしんなりさせる。フォークに乗せて口に含むと焼かれた小麦の香りに風味はそのままで、魚の旨味が口に広がる。魚のひとかけ、スープの一滴も残さずパンに含ませ、のせて料理はきれいになくなった。

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デザートはかためないプリンのようなカスタードクリームを使ったお菓子。
クレマカタラナ。

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器の底に砕いたビスキュイ。それにクリームを絡めて味わう。表面の一部が焦げて、そこがまるでカラメルみたいにふるまって、あっという間にとろけて消える。
カモミールまじりのハーブティーはやさしく爽やか。口をスッキリさせてお昼の〆とする。


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