見出し画像

荒木町のOKUDOで担々麺

新宿御苑の近くにある「OKUDO東京」っていう店の支店が荒木町にある。

新宿御苑の本店には昼にふたりでよく行っていた。
場所が中途半端に近くて遠くて、夜にわざわざいく店じゃなかったのネ。
そこがうちの近所に店を作った。
しかも夜だけ。
お酒が飲める店だというので行ってみたら、これがなかなか気持ちがよくて、それからたまに行っていた。

新宿御苑の店はカウンターが中心で、ここはテーブル席が気持ちいい。
窓が大きくテラスに緑をキレイに植え込み、3階なのに一軒家のお店のように感じるところが好きだった。
ただエレベーターのない階段だけの建物で、それでタナカくんが来たがらなかった。…、行きたいんだけど行けなかったというのが正しい言い方かなぁ。
タナカくんが逝ってから夜の街には極力でない生活してて、それがコロナの影響で昼にも営業しているらしい。
それで来てみる。ひさしぶり。

お店が入ったビルに向かう路地の入り口には鉄板中華の名店「遊猿」。下のフロアには「南方中華料理南三(みなみ)」っていう延辺料理を出す店があり、個性的な中国料理の店があつまるエリアになった。

お昼のここは思った以上に気持ちいい。大きな窓から光が差し込みとても明るく開放的。窓辺のテーブルをもらってのんびり。
坦々麺とパクチーサラダを注文します。

パクチーサラダがまずやってくる。

大きなお皿に、一口大にちぎったサニーレタス。水菜にパクチーをどさっとのっけてむしった蒸し鶏。ヌクマムにスイートチリにネギの油の香りをふくめたドレッシングをかけて味わう、アジア料理っぽいサラダ。

サニーレタスを探して片付け、パクチー、蒸し鶏、水菜がお皿に残ったところで坦々麺がやってくる。

器の中の景色が独特。

太くて断面丸いストレート麺が真っ赤なスープの中に波打ち浮かんでる。
上にこんもり、赤い肉味噌。
スープはサラサラ。ぽってり系の坦々麺が好きだったタナカくんもボクもここの坦々麺だけはおいしいね…、って食べていたほど味わい独特。

麺はムチムチ、歯応えがある。表面スベスベで、スルンと唇撫でて口へと飛び込んで、バサッと歯切れて散らかっていく。粘り気はなくバッサリとした潔い食感がずっと続いて消えていく。
スープは旨い。
辛みよりも旨みがしっかりしていてゴクゴク飲めてしまえる上等な味。

上に添えられた肉味噌が辛いんですネ。ビリビリ辛い。しかも山椒もたっぷり混じっているんでしょう…、痺れも一緒にやってくる。スープに溶かすと溶かしたところに辛みがうつり、旨みがクッキリ、輪郭もってくるのがたのしい。

肉は手切りの粗挽き肉です。かむと奥歯でクチュッと潰れ脂がジュワッと染み出してくる。脂の甘みに辛みや痺れで疲れた舌がホッとする。
半分ほども食べたところでパクチーサラダをのっけます。
酸味や風味がしっかりついたパクチーが、スープに味をうつして辛みが旨みに変わる。

熱の入ったパクチーは香りがいっそう鮮やかになり、混じった蒸し鶏はスープに絡んでよだれ鷄風になっていくがまた旨い。
頭やお腹に汗をかき気持ちも満ちる。オキニイリ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?