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春爛漫に夏の先取り、雅味近どう

岐阜にきました…、「雅味近どう」で夕食とする。
まずは八寸。

そら豆で作った豆腐にトマトの出汁漬け。芥子をちょこんとのっけたタコの柔らか煮、すっぽんのスープで炊いたおからにだし巻き、炙った枝豆。菜っ葉のおひたし、鯛のちまきと多彩な味わい。
ちまきの鯛がねっとりとした昆布〆でシャリは酸っぱくお腹が開く。

お椀は毛ガニの真蒸にじゅんさいの汁。

そうか、もうじゅんさいの季節なんだなぁ…、としみじみ思う。出汁は上等、まろやかで塩の加減もビシッとしてる。

若竹の枝を一本刺した器に刺し身3点。

はじめてここでみる器。器ももてなし…、ニッコリします。
ねっとりとしたイカにとろけるトロに鯛。鯛のおいしい季節です。

いつもコースに必ず出てくる銀餡まんじゅう。

今日はゴボウに芯がカニ。
おいしかった…。
ゴボウの香りがどっしりとして力強くて、しかも華やか。春の大地のたくましさを感じる一品。それに絡んだ銀餡も、いつもよりも若干強めの味わいですっきりとした酸味が後味ひきしめる。
こういう料理を食べると、日本料理って「出汁の料理」なんだなぁ…、ってしみじみ思う。おゴチソウ。

焼き物は太刀魚。

夏の先取り。
走りではある…、けれど脂は十分のってて自分の脂で皮がパリッと焼けている。太刀魚独特の匂いとクシュッと壊れる肉質。お皿に乗った盃にはもずくの酢漬けにパプリカひと切れ。ズルンとすするとパプリカがカリッと壊れて口がスッキリさわやかになる。

そして今日の油もの。桜えびのかき揚げでした。

ぷっくり太った小さなエビが衣でまとまりふっくら揚がる。衣はサクッと軽快で、エビの香りと甘みが口に広がっていく。
熱々、しかも食感軽やか。エビのみずみずさは驚くほどで、天ぷらって衣で具材を閉じ込めて蒸し上げるような料理なんだと思ってニッコリ。

〆ご飯。

ここの名物、湯葉のあんかけ。これもポッテリなめらかで出汁の風味にうっとりします。昆布の佃煮、大根ときゅうりの漬物もおいしくて夜のお腹が笑うおいしさ。
自家製のイチゴのアイスクリームでお腹に蓋して席をたつ。


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