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大阪の蒸し寿司

大阪から移動しましょう…、のその前に今の季節の小腹満たしをすることにする。
かつて商家が立ち並び、今でもオフィス街としてにぎわっている本町。
目抜き通りから一本入った通りにひっそり佇む老舗。
「吉野鯗」にやってくる。

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押し寿司、棒鮨の専門店で店を入るとお持ち帰り商品のサンプルが並ぶショーケース。船場の旦那衆のお使い物で重宝されていたんでしょう。
2階に食堂があっていつものんびり食事ができる…、はずなんだけどインバウンドの人たちでちょっと前までずっと満席だったんだという。お店の人の疲れ果てた表情に、大変だなぁ…、ってしみじみ思う。
まわりにこれと言った商業施設はないからわざわざココを目当てにくるんでしょう。工芸品のようは箱寿司がバエて人気がでたのでしょう。

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ひと組残してみなさんそそくさ帰られて、のんびり目当ての「蒸し寿司」食べる。きれいな板場の前のカウンター。壁には今年の干支のネズミのお面。背筋がのびる凛々しい空間。

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冬になると食べたくなるのが蒸し寿司です。昔関西には蒸し寿司を扱うお店が沢山あった。今ではもう何軒かしか残っておらず、それでわざわざ途中下車。

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小さな茶碗の蓋を開けると蓋に貼り付く木の芽の香りがふわりと漂う。分厚くフッカリとした錦糸卵の下にはシャリ。しいたけ、きくらげ、穴子にれんこん。海苔をたっぷり混ぜ込んで熱々に蒸す。お酢の酸味が蒸気のおかげでおだやかになり、甘み、旨味が強調される。ふかふかとしたご飯に具材の食感混じってしみじみおいしい。あったまる。

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あおさを溶いた白味噌仕立ての汁をお供に、ハフっと食べてさぁ、移動。


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