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銀座ウエスト。できたてのミルフィーユ
口直しに「銀座ウエスト」。
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朝の時間はいつものんびり、必ず座れる。
もしや銀座ウエストも今朝はにぎやかなんだろうかと思って来たらやっぱり静かで先客3組。
空気も優雅で、銀座の朝はこうでなくちゃ…、とニッコリします。
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モケット生地のソファに白いレースの背当て布。
同じく白いテーブルクロスに薄荷の香りのタオルのおしぼり。
小さな空間の音を吸収してくれる絨毯、分厚い布のカーテンとすべてが上質。
ミルフィーユとアールグレイのアイスティーをセットにしました。
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テーブルの上にはナイフフォークにミルクのピッチャー。
アールグレイのグラスには銀のマドラー。
いつも冷たい飲み物をストローを使わずボクのことを知ってでしょうか…、ストローが供されないことにニッコリします。
しばらく待ってミルフィーユがやってくる。
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注文してから作るミルフィーユ。
ほとんどすべてのケーキをテイクアウトできるここで、唯一これは喫茶室限定。
サクサクに焼けたパイの間にカスタードクリームが折りたたまれるようにしてはさまれている。
パウダーシュガーがパラッとかかって、生クリームにいちごが一個。
ナイフを入れるとザクッと乾いた音がする。
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壊さぬように慎重に…、けれどエイや!とナイフを入れてひと口分を切り出した。
その断面のうつくしきこと。そのうつしくしさを裏切ることのないおいしさにうっとりします。
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脂の香りをほんのすこしだけ感じるパイ生地。ザクッと壊れてパラッと一瞬ちらかって、それもたちまちカスタードクリームと混じってとろける。
儚さと力強さの間をひと口ごとに行ったり来たりするのがたのしい。
パイの上に生クリームといちごをのせる。パクリと食べるとナポレオンパイのようになる。イチゴはほどよく甘くて酸味鮮やか、香りもはなやか。クチュっと潰れて口の中をうるおしていく。
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最後はクリームといちごだけを残してパクリ。アイスティーをコクリと飲んで口をさっぱりして終える。
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昼の時間が近づくにつれ、ご婦人がたでにぎわいはじめる。そろそろお暇いたしましょう。
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