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お泊りデートとシンデレラのガラスの靴

昔、「2丁目のほがらかなひとたち」というほぼ日のコンテンツで「シャンプーがキッカケで破局してしまった」って話をしたことがあります。
つきあおうかなぁ…、と思っていた子がボクの家に2度目のお泊まりをしたときシャンプーを持ってきたんですネ。
過敏症だからこのシャンプーじゃなきゃいけないのって無邪気にもってきたシャンプーがポンプサイズだったんです。
「このサイズ?」って驚いたら、お得だからと答える。
しかも着替えの下着や靴下が何組か入ったカバンも持ち込んで、翌日、それらを残したまま「また来るね」って部屋を出てった。

ゾッとしました。
また来るね…、っていうのはいいとしてバスルームに置かれたままのシャンプーを使い切るまで来るつもりなんだろうかと心配になっちゃったんです。
これがたった2度目の出来事。
2度が3度に、3度が4度になるにしたがってボクの部屋に彼のものが増えてそのうち溢れ出してしまうに違いない…、と思ったら気持ちがゾワゾワして恐怖を覚えた。
まだボクが30前半という頃のことでもありまして、ボクhはボク以上に大切なものを必要としていない頃のことだったからこれはスパッと断ち切らなくちゃならんと思った。

彼に電話をかけて住所を聞き出し、残したカバンにシャンプーを詰め宅配便で送り返した。
2度と会いたくないからと手紙までつけキッパリ縁を切ったのでした。
後に彼は横浜で有名なゲイバーを経営する伝説のママになったのですけれど、「このときの屈辱をバネにしたのよ」とゲイバー開店のお祝いに行ったときに笑いながら言われた。
みんなの憧れの的になるほどかわいくなっててネ…、逃した魚は大きかった(笑)。

なんであそこまで過剰にボクは反応したのか。
おそらくそれはその出来事が「2度目」に起こったからじゃないかと今でも思う。
3度目だったら違ったかもな…、と思うのです。


2度あることが3度あるとは限らない

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