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たよりなくない豆腐の料理

そしてもう一軒。豆腐食堂ってお店に来ます。

名前の通り豆腐をおいしく食べるという提案のお店で、お店の入り口脇に物販のカウンター。
豆腐そのものや豆腐パン。豆腐を使った惣菜が並べられてる。
お店に入ると大きな豆腐工房があり、4人近くが豆腐を作っているんですネ…、なかなか真剣。ワクワクします。
お店の真ん中にコの字型のカウンター。

奥に厨房。カウンターを囲むようにテーブルがあり、飾り立てないシンプルで居心地良い空間にちょっとウットリ。
おいしい予感が漂っている。

ランチメニューは絞り込まれてて、4種類。豆腐御膳というのをたのむ。
やってきたのはラストオーダー直前で、にもかかわらず入ったときにはほぼ満席。人気のお店のようであります。
料理はテキパキ出来上がり、5分ほどでお待たせしましたとやってくる。

大きな器に入った豆腐のスープを中心に汲み上げ豆腐にがんもどき、おからに豆腐の粕漬、煮豆。そしてメインのスープ以上に存在感のある豆腐飯。

ご飯の上に甘辛い汁で煮込んだ豆腐がどっしりと乗る。
東京のおでん屋さんの名物「豆飯」を彷彿とさせるビジュアルで、豆腐の上には天かすパラリ。
ステンレスのレンゲがついてやってきて、それですくうと豆腐の芯まで味が入って色が少々変わっているのがみてとれる。

豆飯にのせられているおでんの豆腐と違って、ここの豆腐はすき焼き味に近くって、かなり甘辛。
水分がほどよく抜けて、むっちりとした食感で天かすがサクサク、奥歯で砕けてそのむっちりを引き立てる。
山椒が少々ふりかけられてて、甘辛味を軽いしびれでひきしめるのもいい感じ。
ズラリ並んだ豆腐の料理もそれぞれメリハリのきいた味。がんもどきにも山椒がほどこされていて、やさしさの中にピリリとほどよいアクセント。

スープもしっかりとした味わいでした。

具が大きめのけんちん汁って感じかなぁ…、ごま油の香りが結構強め。
豆腐にいちょう切りにした大根にこんにゃく、ごぼう、ニンジン、それから油揚げ。
この油揚げがおいしくて、おからやがんもどき、汲み上げの豆腐に油揚げは全部売店で買えるもの。賢いなぁ…、って感心します。

友人がたのんだ鶏の唐揚げは衣がおから。

鶏も脂の少ない胸肉で五香粉の香りがふわっと漂ってくる。脂っこさはまるでなく、唐揚げなのに罪悪感を感じないですむ軽さが特徴。悪くない。
豆腐の料理ばかりなのに、たよりなさとかさみしさがないのがステキ。いい勉強をいたします。


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