見出し画像

スイカのジュース

夏のこの時期。
機会があると飲んでしまうのがプロントのソルティースイカ。
真っ赤なのに香りが青く、フルーティーなのにどこか野菜のジュースを感じさせる不思議な味わい。
甘くてけれどサラッとしていて、夏の喉に負担にならぬ涼しい飲み物。

実は長い間、スイカは嫌いで食べなかった。
理由は子供の頃に、もう一生分のスイカを食べたんじゃないかと思う出来事があったから。
小学校の頃、肥満児だったのですね。
このままぼんやりしてたら小児成人病になっちゃうよ…、ってお医者様から言われて痩せる努力をした。
1番いいのは食事の量を減らすこと。
それでひと夏、毎日毎日、食事の前にスイカを食べた。
水分たっぷりでお腹が膨れて食べる量が減るからと、それで毎日毎日、スイカ半玉って食生活。
スイカには利尿効果があって、むくみもとれるからと毎日。
確かに体重は減ったけれどもそれからずっとスイカを見るのも嫌になった。

ところが今から20年ほど前のこと。
バリ島で朝食を食べていたら、ぜひ、飲んでいただきたいジュースがあると差し出されたのがスイカのジュース。

おいしかった。
食べるスイカとはまるで違った味わいで、とくとくお腹の中に流れ込んでく感じにウットリした。
ジューサーでしぼったりしない。
ミキサーでジャジャっとするわけでもなく、半分に割ったスイカを棒でやさしく潰して粗いザルで濾す。
だからスイカの繊維がほどよく残り、とろけるような喉越しが機械じゃなくて手で作ったからこそのおいしさなんだろうなと思った。
子供の頃にスイカジュースがあってくれたら、ボクのダイエットももっとたのしいものになったにちがいないのに…、ってそのとき思った。
それから徐々にスイカを食べるようになりもした。
でも今でも、スイカはジュースで接種すするもの…、って心のどこかに刻まれている。オキニイリ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?