外食産業の人たちとゆくゴキゲンなアメリカ③
社員旅行で同じコンテストを開催したことがありました。
商品開発コンサルタントたちの腕の見せ所。
とはいえ日本料理出身の人たちは勝手違いにやはり苦労します。
茶碗蒸しが思ったようにできないことを発見したのは料亭出身のコンサルタント。
包丁が変わると思ったように刺身をひくことができなかったり、なにより水の違いに苦労した。
鰹節を手に入れて出汁をひこうと試すと味が定まらない。
ロサンゼルスの水は硬いからなんですね。
軟水のミネラルウォーターをかき集めてやっとの思いで出汁をひき「これって、まさに命の出汁なんです」って勧められたお椀はやっぱりおいしかった。
活きたロブスターが手に入ったから活き造りにしよう思って買った。
制限時間ギリギリまで活かしておこうとバスタブに入れてたら、間違ってお湯を注いで見事絶命。
ただそれが甘くてとろけるような食感で、刺身よりもおいしかった。
奇跡的に低温調理になっちゃったんでしょう。
それを食べた父が「風呂の水は流したのか?残っていたらおいしい出汁が出ているはずだ」なんて騒ぎはじめて大笑いしたこともある。
アメリカでシェフをしていたコンサルタントがチキンラーメンをリゾット仕立てにしてくれたのがおいしかったなぁ…、今でもときに思い出す。
ぐうたら経営者たちの奇跡のおもてなし
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