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チョコレートパフェの正解

銀座のピエールマルコリーニ。
チョコレートパフェを食べたくって食べたくて、気持ちが急いだ。
お店の一階はチョコレートショップ。カカオの香りに体がふわっと包まれる。

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2階を指差しニッコリすると、内線電話で2階、3階のカフェの状況を聞いて「どうぞ、2階のお席をお使いください」と答えも丁寧。
カカオ色した階段を上がって2階に向かいます。
狭くて急なこの階段。足を悪くしていたタナカくんは1段、1段ゆっくり上がっていくのを下からみてた。気持ちは早く上に行きたい。でも足が思うように動かない。大きなお尻を後ろから押してあげたくなるような姿が今も見えるよう。
おぶって階段を上がれるようにジムで足腰鍛えなくちゃね…、って冗談めかしていったら、ボクが痩せてあげるよなんて言ってた。ふたりで加入したジムにも結局、行かずじまいになっちゃった。

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メニューも見ないで座るとチョコレートパフェを下さいとおごそかに。
お水で口をちょっと潤し、背筋を伸ばしてジッと待つ。
他の店では座ると水をゴクゴク飲んで、おかわりまでして待つのだけれど、とびきりのチョコレートパフェをおいしい状態で食べるため。
口の中の準備をしなくちゃ…、と水を飲むのも我慢する。
満を辞して登場するチョコレートパフェのうつくしきコト。

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口の優雅に開いたグラスの一番底にはバニラアイスクリーム。チョコレートアイスクリームにやわらかに立てたホイップ。

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その上にまたチョコとバニラのアイスクリーム。間を埋めるようにチョコレートのムースと硬めに立てたホイップ。それからバナナ。すべてのてっぺんに正方形のチョコレート。

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ゆっくり味わっていたいのにボヤボヤしてる溶けてしまう。急ぐ気持ちとずっとゆっくり食べていたいま逆の気持ちいったりきたりさせながら、無言でひたすら食べていました。
アイスクリームがおいしいことは当たり前。

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酸っぱく苦いチョコのムースと味をほとんど持たないホイップをアイスクリームと一緒に頬ばり、口の中で好みの味を作り上げていくのがたのしい。バナナのネットリとしたとろけに酸味、甘い香りがチョコレートの苦味をひきたてる。

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いろんなお店のいろんなチョコレートパフェがあり、どれもそれぞれおいしいけれど、完璧なチョコレートパフェの答えを出せ…、と言われれば多分、ここのこれがその正解に一番近い。全部をキレイに食べて最後にお水をゴクリ。「おかわり食べたくなっちゃうね」ってそれがいつも最後のひとこと。あぁ、なつかしい。おゴチソウ。


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