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ぶっかけ中華にちょいがけカレー

病院に行く前に腹ごしらえ。今日は検査がなくて問診だけだから、早めに家を出て病院の近所の「白河そば」に来た。

昔、近所に住んでたことがあったのに当時は一度も来なかった。
引っ越してから噂を聞いて、来たらばこれがびっくりするほどおいしくてわざわざ来るようになった店。
運び込まれた病院がお店の近所というのになにやらご縁を感じて今日もまた。
急な坂道の途中にある。坂の勾配に合わせて上手に家を建てるよなぁ…、ってくるたびしみじみ感心します。

通行量がほどよくあって路上駐車がしやすい場所。今は近くに地下鉄の駅ができて便利になったけど、駅ができる前の陸の孤島だった頃から、業務車やタクシーの運転手さんが集まる店で有名だった。
今日は珍しくノーゲスト。お店に入るとご主人の「いらっしゃいませ」の元気な声にニッコリします。

ひもかわうどんがおいしいことで有名な店。
けれどボクの目当ては「ぶっかけ中華」。冷たい中華麺にそばだしをかけて仕上げるここのオリジナル。昔は中華麺の仕入れのあったときだけの料理だったけど、人気があるのでしょうネ…、今では定番。
細切りの油揚げ、きざみをトッピングして「もっと小さいちょいがけカレー」をお供にします。
ご主人、ひとりで広い厨房を右に左に動いて料理を仕上げてく。手を動かしながら注文した料理の値段を暗算し「950円ネ…」とササッと伝える。財布を探すとちょうど950円があって、それを手渡すと「ありがとうございます、助かります」ってニッコリ答える。気持ちいい。

料理が出てくるカウンターの脇にはタクワン、紅生姜。

お膳の上にまずちょいがけカレーが置かれて同時に「タクワンも一緒に食べてってね」って声かける。
小皿にタクワンと紅生姜をのっけたところでメインのぶっかけ中華ができあがる。

こんもりきざみ、切り海苔、ネギに天かす、それからわかめ。

麺をすっかりおおってしまうほどにふんだん。箸をつっこみ底からグルンと麺を持ち上げるとたしかにそこには中華麺。一味をパラリとかけてズルンとすすって食べる。

中華麺独特のチュルチュルとした食感なめらか。水でキリッとしめられていて、コリコリとした歯ごたえが蕎麦やうどんにない特徴。塩で味をととのえた冷たくしてもなおもおいしい汁の風味や味わいをこころおきなく味わえる。

お供にもらったカレーもツワモノ。

最初は旨い。おいしい出汁をベースにしているからなんでしょう…、ぶっかけ中華の味を邪魔せぬよき相棒。
…、と思って食べていると後からあとからヒリヒリ辛さがやってくる。ドスンと辛いのでなくピリピリ舌をつねるような辛さで、ぶっかけ中華の汁を飲むと辛さがすぐにおさまっていく。タクワンのポリポリ感や紅生姜の酸味がよくあう不思議なおいしさ。
ご主人が厨房の中から「だち油も使ってネ」って声かける。セルフサービスの店なのにサービスされてる気持ちになれる。

その「だち油」。ネギの香りがおいしい油でかけると冷たい汁の風味がどっしりしてくる。昔、ここには醤油で煮込んだ豆腐があった。それとカレーのあいがけが好きだったなぁ…、って思い出します。なつかしい。


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