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桂花ラーメン…、ちょっとさっぱり味になりました。

お盆休みの四谷三丁目は静かなものです。
オフィスと住宅が混在する町。ここ数年、マンションが次々できて目にみえて人が増えたなぁ…、って感じる。
けれどマンションに住む人はふるさとが別の場所にある人がほとんど。お盆になると人が減る。お店も休むところが多くて、それでテクリと新宿三丁目まで散歩した。
伊勢丹のカレンダーで動く町です…、お盆もにぎやか。
ひさしぶりに「桂花」に来てみた。

昔からあるお店です。新宿三丁目から2丁目に向かう途中にあって昔は24時間営業をしていたこともあるお店。
たまに来ていた。
九州のとんこつ系のラーメンを生まれて初めて食べたのがここ。
お店の前を通ると動物系の不思議な匂い…、悪臭なのかおいしい匂いなのか判断できない匂いが店から漂っていて、興味惹かれて入ってみた。「太肉麺」とかいてターローメンと呼ぶというのが面白くって、選んで食べた。

びっくりしました。
それまで食べたどんなラーメンとも違った風貌。

豚の角煮に生のザク切りキャベツというのがまず独特で、わメンマに混じってワカメの茎。そして煮卵と具材は豊富。

「完全食」というふれこみに、なるほどなぁ…、って不思議に納得したものでした。
麺は太くて硬い。ザクっと歯切れてバサバサ口の中でずっと居座る感じがおもしろく、とろみのついたスープは濃厚。
テーブルの上に胡椒に赤い粉が瓶に入ってあって、それが「辣香」。びりっと辛くて独特の風味のある調味料。
キャベツの上にかけられた黒いなにものかは「マー油」。ニンニクと香味野菜を煮詰めて作った調味油で、すべてがエキゾチックではじめての味。

昔は厨房の中でスープをガンガンに炊いていたから強烈な匂いがしたけど、随分、おだやかな匂いになった。
麺も細めになったのかなぁ…、硬さはそのまま。ザクザクしてる。

太肉をスープに浸して温める。脂に熱が入って透き通りとろける感じが肉感的。肉はホロホロ、繊維がバッサリ壊れる感じが好対照。

生のキャベツは青りで歯応えザクザク。それが徐々にスープや湯気であったまりキュッキュと歯茎をくすぐるような食感になる。甘さも増してスープに疲れた舌をなだます。
おいしいなぁ…、夜中になると不思議と食べたくなる危ない味でタナカくん映画の後によく食べに来た。

お水じゃなくて冷たいプーアール茶が置かれているのがありがたく、スープはやっぱり残します。


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