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業種業態をおおいに逸脱している…、から流行るんだろうね。

ポールバセットで朝にする。

好きな場所です。
好きな「店」というより好きな「場所」という方がしっくりするほどここは特別。
超高層ビルの地下一階。なのに大きな天窓が設えられてて、そこから自然光がふりそそいでくる。

晴れた日にも曇った日にも、雨が降っていても空間全体がやさしい明かりで満たされている。
分厚い木の床、テーブルに椅子。古ぼけることなく時を重ねることで味が出ている。本物は熟すもの…、ってしみじみ思う。

大きな空間の3分の2ほどをイタリア料理のサルバトーレが使い、残りをポールバセットが使ってて、2つの違った店のムードが溶け合う感じがなんともステキ。
今日もオキニイリのテーブルがあいていた。そこにいるだけで明るくおだやかな気持ちになれるのが不思議。

いつものように朝のクロワッサンサンドイッチをたのもうか…、と思いながらショーケースをみると、はじめてみるスイーツ系のクロワッサンが目に留まる。
カスタードクリームを充填したクロワッサンコルネ。プレインにストロベリー、シトロンと3種類の札が立っててストロベリーはもう売り切れ。シトロン選んでフラットホワイトお供にもらった。

エスプレッソにスティームミルクを注いで仕上げる。泡は少なめ。だから一口目からエスプレッソの風味をたのしめる。ミルクが大好きなニュージーランドやオーストラリアで生まれた飲み物。朝のお腹にやさしいのが好き。

エスプレッソを入れたカップに目の前でミルクを注いで模様を描く。
少なめ、しかも薄めの泡で、なのにキレイに模様ができる。
見事な手際にウットリします。
泡はなめらか、トロンとお腹の中にやさしく流れ込む。
お腹がほどよくあったまったところでメインのクロワッサン。
しっとりとして重たい生地のクロワッサン。

レモンがひと切れ。生地から溢れ出したクリームの上に貼り付けられて、粉糖たっぷり。
パリパリ生地が剥げて散らかるようなことはないけど、口に含むとジュワッとバターをにじませ壊れてく。カスタードクリームと混じってとろける。オゴチソウ。

レモンの香りと酸味が混じったクリームはぽってりなめらか、しっかり甘くレモンが後口、さわやかにする。
クリームが詰まっていないクロワッサンの端っこを、ちぎってフラットホワイトにトプンと浸す。

そっと引き上げるとエスプレッソ混じりのミルクの泡がはりつき、口に含めばバターや焼けた小麦の香りに混じってエスプレッソの風味が広がる。
おいしいなぁ…、あっという間にお腹におさまる。
さて、このお店。業態的に言えばファストフードになるんだろうけど、その呼び方には違和感がある。セルフサービスのエスプレッソ専門店というのがしっくりくるかなぁ…。

今の時代、かつてのファストフード、ファミリーレストラン、ディナーレストランっていう業態分類からはみ出るお店が多くなってる。しかもはみ出た店ほど人気があったりするのが不思議。オモシロイ。


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