見出し画像

上海式肉焼きそば

おいしい焼きそばを食べたいなぁ…、と思って、ふと揚子江菜館を思い出した。

画像1

神保町の商店街にある冷やし中華で有名な店。
冷やし中華の発祥をなのるお店がいくつかあって、ここは冷やし中華を「富士山にみたてて盛り付けた」はじまりの店…、って言われてる。
かつては「五色涼拌麺」と名付けられてて、名前の由来は富士山の四季と山頂にかかる雲にちなんでということらしい。
春を表す土が叉焼、夏の緑をキュウリに託し秋の落ち葉をタケノコで、細切りの寒天が雪を表す。錦糸卵が山頂の雲、タレは富士五湖なんだという話。ロマンティックが止まらない。

画像2

今日はここの上海式肉焼きそばが目当の一品。
極細の玉子麺をパリパリになるまで焼いて仕上げるもので、手がかかってる。
麺を蒸す。
蒸しあがったら水で洗ってぬめりをとって一晩休ます。
調味料を混ぜ込んで炒めて再び休ませて、注文が入ったら強く炒めて焦げ目をつけて出来上がり。

画像3

もやし、玉ねぎ、木耳、豚肉と炒め野菜がたっぷりのっかり、かなりのボリューム。味付けは塩と旨味スープがメインで野菜や肉の持ち味、風味を後押しするような絶妙さ。まずは肉と野菜の炒め部をシャキシャキひたすら食べていく。
ときおり麺が混じりはするけど、麺は最後にそれだけひたすら食べたくてまず具だけ。野菜の炒め具合がしっかりしていて、みずみずしいのにシャキシャキ、しっかり熱が入って焼き切れている。玉ねぎの甘味やもやしが焦げた香りに酔うよう。そして麺。

画像4

バッサリとした歯切れ感。若干乾いて感じます。噛むとふかっと奥歯を鎮めるような食感。噛めば噛むほど麺の中から旨味や小麦の風味がでてくる。練った芥子をのせて食べると、ツーンっと鼻から香りが抜けて辛さが甘味に変わってく。これがプロの仕事なんだな…、とくるたびしみじみ感心します。

画像5

ランチのサービス、焼売が二個。細長い瓢箪状に仕上がっていて、刻んだネギと豚挽肉がざくっと歯切れてとろけてく。食べ終えながら、また食べたいなぁ…、って思って気持ちが満たされる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?