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go to eatが生む不公平のことを考えてみる

先日、ドトールや洋麺屋五右衛門の運営会社がそば屋を展開しはじめた…、って日記に書いた。
実はその日レスホールディングスに限らず、いくつかの外食企業がそば屋の展開をはじめてる。
健康的に感じる料理でシニアに強い。生業店が経営者の高齢化に加えてコロナで次々閉店していて、需給バランスが近々崩れるに違いない…、と思ってのことなのでしょう。

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居酒屋業態が主力のコロワイドもそば屋をはじめた…、というので来てみる。

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新宿西口の超高層ビルの地下一階。今までおでん居酒屋として営業していた「三間堂」をそば業態にシフトした。居酒屋受難の時代ですから、そば屋に変えればランチで稼げる。しかもこうして朝にも営業しようと思えばできるというのに魅力を感じてだろうと思う。

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ただ居酒屋時代の店をそのまま使っている。だから個室や座敷が多くてそば屋としては使い勝手がいかにも悪そう。
厨房もそれほど変えていないのでしょう…、提供時間がおそろしいほどかかります。かけそばに九条ネギとじゃこかけご飯という朝のそば定食を提供するのに15分ほどかかってしまう。慣れていないということもあるのでしょうけど、大変だ。
朝食メニューのほとんどに生卵か温泉卵がついてくる。その両方とも苦手なボクには選択肢がほとんどないようなメニューで、このそば定食もご飯の上にのっかるはずの生卵はスキップしました。代わりに大根おろしととろろを追加でひと揃え。

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それにしても面妖なのが朝というのに来る人、来る人に「予約してますか?」って聞く。
店はガラガラ。
どうしてなの?って聞くとなるほど。
gotoキャンペーンを使って来る人たちがいるから確認しているんです…、と。
苦労している飲食店のため税金ぶち込み盛り上げましょう…、って変な企み。予約サイトを使わないとそのメリットを享受できないというのはなんともおかしくて、考えてみればボクが好んで行く店は、ほぼ全店がgotoなんちゃらを使えない。
それはすなわち予約サイトにたよらずがんばれる店か、そうでなければ予約サイトをたよれないほど小さく薄い利幅でがんばっている店のどちらか。そういう店こそ本当は、政府が応援すべきと思う。なのになんて不公平。

今の日本の購買力から考えるなら飲食店の数は半分くらいになるのがいいとボクは思ってる。店が多すぎるがゆえのさまざまな苦労…、例えば過剰なサービスや安売りをしなくちゃいけない現状から解放されて、本来のお客様とお店の人たちとの対等な関係を取り戻すには荒療治も致し方なしと思うところに来たコロナ。
本当に半分くらいになってしまうかもしれません。
どの店が潰れるのかは人気や経営体質が決めること。お店の人のやる気だけではどうしようもなく、お客様としての少々な応援くらいでもどうしようもなく公平な競争がすべてを決めていくのです。
問題はこの「公平」がどう担保されるかどうかということで、gotoという公平を著しく損なう変なシステムに税金が投入されるということが、ボクにはどうにも我慢できない。呪わしや。


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