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甘辛弁当

虫養いをしたくて「おかめ」。

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有楽町の交通会館の地下一階。昼食時でもおやつ時でも、夕食時でもないのんびりとした時間にのんびり。
今日はひさしぶりに「甘辛弁当」と食べることにする。

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甘辛という言葉。
いろんな意味があって、ここのこれは「甘いものと甘くないもの」を一緒にたのしむことができるという意味になる。
辛いが「Hot」でも「Spicy」でもなく、「Not Sweet」というオモシロさ。
甘いものはここの名物、おはぎが一個。

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甘くないのは茶飯のおむすび、それからおでんにお吸い物。分量的には圧倒的に「辛」の部分が勝ってて、けれどたったひとつのおはぎの存在感が強烈で1対3でも「甘」の印象が強く残るという一品。おはぎはつぶあん、きなこ、胡麻から選べる。きなこを選ぶ。

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それにしてもこれ。
まさに日本のアフタヌーンティー。
空きっ腹に甘いものより、ほどよくお腹を満たしてから食べるほうが体に負担が少ないし、おいしく感じる。
だからアフタヌーンティーのセットにはお茶菓子以外にサンドイッチのような軽食が付く。

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英国の軽食がバターとマヨネーズ味だとすれば、おかめのそれは出汁の味。
大根、ちくわ、ごぼ天、はんぺん、こんにゃくとおでんはどれもみずみずしくて口の含むと出汁がじゅわりと滲み出す。おむすびを作った茶飯も同じ出汁の味。汁もおすまし。出汁の味。びっくりするようにおいしかったり刺激があるわけじゃないけれど、やさしい味にホッとする。

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硬めに炊けた茶飯はパラリと口にちらかり、そこにおでんの出汁が混じって口いっぱいをみずみずしくする。お腹の中の芯の部分におさまって、気持ちをほっかり温めていくような感覚。オゴチソウ。

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きなこのおはぎはひさしぶり。昔、おはぎで一番好きだったのは青海苔で続いてつぶあん、そして胡麻。きなこは口が乾くからって理由であんまり好きじゃなかった。
ただここのきなこのおはぎはおいしい。塩をきかせて潰したご飯の中にほんのちょっとだけのつぶあんがある。きなこの風味とご飯の塩気をあんこがそっと引き立てる…、って感じにニッコリ。

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あっという間にお腹におさまる。オキニイリ。


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