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クラシックなプリンとマキアート

「オールシーズンズコーヒー」で朝の〆をする。

四谷三丁目に支店があったから、タナカくんとよく行った。
階段しかないビルの2階で、重たい足をえっちらこっちらさせて上ってプリンを食べてた。
閉店したのは彼が逝ってちょっとしてのこと。
2階を見上げて「なくなっちゃったよ…」ってつぶやいた。途端に涙がでたのを今でも思い出す。
ここにふたりで来たのは一度だけ。
階段がないのはうれしいけれど、ヨツサンの店の方が落ち着くね…、って結局いつも近所のお店を使ってた。
人気のお店でいつも行列ができている。ところが今日はカウンターが1席あいてて、これさいわいとすべりこむ。
クラシックプリンとマキアートを注文しのんびり待ちます。

お店の人もお客さまも若い人たち。おじさんひとりはいささか少々気恥ずかし。5分ほどで「お待たせしました」って商品運ばれ、ホッとする。

小さなお皿に大きなプリン。溢れ出しそうなほどたっぷりのカラメルソースにプリンの上にはホイップクリーム。瓶詰めの枝付きチェリーが一個置かれて、枝がホイップの中に埋まってあいらしい。
ちょっとかためでスプーンを入れるとプチュンと音をたててちぎれる。甘くてバニラの香りが切なく、カラメルソースの苦味が混じる。これぞプリン…、って感じの味わい。好きだった。

ぽってりとしたきめ細かい泡。ハートの模様が飲んでも飲んでもこわれぬおいしいマキアート。

プリンの上のホイップクリームをすくってのっけてカラメルソースをかけてゴックリ。大人味のウィンナコーヒーみたいな感じにニッコリしました。オキニイリ。



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