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ビーフン東。はじめてのスープかに玉

おいしいビーフンを食べたくなって新橋駅前の「ビーフン東」。

いつも変わらず人気の店で開店10分前にして前に7人。行列につきのんびり待っていたらたちまちボクの後ろに長い列。
5分前に中華鍋をお玉でひっかく音がしておいしい匂いが漂ってくる。
開店と同時に満席、カウンターに座り目の前の厨房を見ると調理人が5人キリッとスタンバイ。いいお店って開店と同時にエンジン全開になる。ワクワクします。
いつもは五目焼きビーフンを選んでたのむ。今日はちょっと変わったものをと蟹玉ビーフンを汁でもらった。

お供にバーツァン。テキパキ料理が整って料理が揃って運ばれてくる。
そういえばここで汁ビーフンをたのんだことが今までなかった。丼じゃなく深めのお皿にやってくるのがちょっと独特。

スープの上にふっくらとした蟹玉が浮かんでゆらゆらしている姿がなんともやさしくあったかい。
あらかじめ戻して味を軽く入れたビーフンに蟹玉をのせ熱々のスープをかけて仕上げているのでしょう。

徐々に蟹玉の油がスープに浮かんでキラキラしてくる。
ふんわり仕上げた卵の中にはかにのほぐしみ、ネギにグリーンピースと具材はシンプル。
スープの味はやわらかで、塩も醤油もスープの風味も最小限。控えめの味が素材の持ち味引き立てる。

ビーフンはザクザク歯切れる。
熱いスープに浸かってもずっとほどよき硬さを保つ。噛んでも粘ることなくザクザク散らかってそのままお腹に消えていく。
麺でもなく春雨でもなくあくまでビーフン。潔さが心地よい。
スープを吸い込んだ蟹玉はふっくらやわらか、とろけるようで油のコクがスープをおいしくしてくれる。お腹が芯からあったまり、今の季節にはありがたい。

そしてバーツァン。これほどうつくしい三角錐の食べ物が他にあるかって唸る造形。包んで蒸した竹皮を従えお供に搾菜たっぷり。

油と中国醤油の力で表面ツヤツヤで、ご飯同士がしっかりくっつき形を保っているのだけれど、箸を入れるとホロっと崩れる。
崩れて中から煮豚、椎茸、うずらの卵がゴロゴロ出てくる。煮豚の脂がクチャっととろけ、ご飯と混じってとろけるさまは肉感的でウットリします。
茹でピーナツも入ってて、それが奥歯で壊れて崩れる感じもオゴチソウ。

れんげですくって飲んでた汁ビーフンのスープも残りわずかになって、お行儀悪いけどお皿を持ちあげ飲み干して、ご満悦なり。オキニイリ。


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