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上等なサンドイッチを上等に味わう23日

おいしいサンドイッチを食べたいなぁ…。
上等な素材で丁寧に作ったサンドイッチを上等な空間とサービス付きで味わいたい。
…、となったら銀座ウエストをおいて他になくやってきました。

入り口に向かう階段にポインセチアが並んでた。
開店同時ですんなり入ってお店の奥のテーブルにつく。

待ち合わせのときにはメインホールの入り口から見えるテーブル選んで座る。でもタナカくんと一緒のときには奥の落ち着くこのテーブル。
半個室仕立てでテーブルたった3つという空間のサイズがいいのね。
しかも厨房の出入り口近くでお店の人が待機する場所にも近い。見守られてるって感じがするのがオキニイリ。
ハムと卵のサンドイッチをライブレッドのトーストで…、と注文します。お供にコーヒー。砂糖、ミルクは使われますか?と聞かれ「どちらも」とお願いしました。

テーブルの上はたちまちにぎやかになっていく。白いテーブルクロスにまるで魔法がかかったように食べる準備ができていくのにウットリしちゃう。
「コーヒーはおかわりできますので」と添える言葉を聞きながら、おしぼりの袋を破ると薄荷の香りがただよってくる。

ドビュッシーの「版画」が流れてきます。
ここはピアノの小品が似合う空間。特にドビュッシーの切ない音が空気をやさしく、やわらかにする。

昔はここのキラキラしたところが好きだった。磨き上げらえたシュガーポットやピッチャー、トレイ。
金箔押しのカップにグラスとテーブルの上はキラキラで溢れてる。けれどお店のムードはしっとりしていて可憐でやさしい。
今はそのやさしさが好きで来る。

それにしてもミルクのピッチャーが注ぎやすいよう取っ手が注ぎ口に対して直角に作られているオリジナル。注ぐ仕草がエレガント見える配慮がまたステキ。

薄切りのライブレッド。
生地は粗くて焼くとカサカサ、乾いて仕上がる。
厚めのハムを3枚重ね。
卵サラダもたっぷりととても贅沢。
サイズもひと口大に切り分けられてて舌の上にスッとおさまる。

噛むとトーストがあっという間に壊れてちらかり口の中には具材が残る。
ぽってりとした卵サラダ。ハムはむっちり、肉感的で繊細なのに力強いっていいなと思う。
スクイーザーに挟まれたレモンは皮を削ぎ落とされて渋みが果汁に混じらぬ配慮。種も入念にとりのぞかれて、手間を惜しまぬ料理はステキにうつくしい。

レモンを搾るとハムの油を甘く感じる。香りもスッキリ…、パセリには塩が強めにほどこされていてよき箸休めの料理になってる。

卵サンドもおいしかったけど今日はハムをひときわおいしく感じて最後にハムサンドイッチを残してパクリ。コーヒーをおかわりしながらのんびり食後の時間を味わう。

お客さまがお手洗いを使うとすかさずお店の人が掃除に入る。カップやグラスがさみしくなると「おかわりをお持ちしましょうか」って声をかけてくれるのネ。このステキな空間はよきサービスがあればこそなんだなっぁ…、って思う。だから好き。今日は23日、月命日でございます。


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