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バターミルクパンケーキにベーコンエッグ

バターミルクパンケーキを食べたくなった。
それで原宿の「サンフランシスコピークス」にくる。

好きな店です。気持ちがはやる。お店の前に着いたのが開店時間のちょっと前。「Sorry we’re CLOSED」ってサインがあった。

お店の写真を撮ってたら「おひとりですか?」ってお店の人がやってきて、サインも「we are OPEN」につけかわる。
オキニイリのカウンターの一番端をもらって座る。

いつも右側にタナカくんがいた場所です。
お店をパシャり。サンフランシスコのユニオンストリートのダイナーのように見える景色にニッコリします。
目当てはブレックファストパンケークス。
ベーコン&エッグエニースタイル、パンケーキ、ホイップバター付きって説明がき。ちなみにエッグエニースタイルの内容はスクランブルにターンオーバー、あるいはサニーサイドアップとあって気持ちはすっかりアメリカです。
コーヒーもお願いしますというと「温かいのでいいですネ」という。そうそうアメリカでcoffeeといえばあたたかいものと決まってるから、それでよし。

ベーコンはよく焼いてくださいとお願いしました。
10分ほども待ってやってきたパンケーキの上に横たうベーコンの見事な焼き加減にウットリします。ベーコン風の加工肉でなく本物のベーコンをグリドルで重しをのせて焼いたベーコン。
脂を吐き出し自分の脂で揚がって仕上がるガリガリベーコンはなによりゴチソウ。肉の旨みが凝縮されて脂の香りもどっしり濃厚。その姿と香りだけでご飯が食べられそうな、これはアメリカの鰻の蒲焼き(笑)。

スクランブルエッグはなめらかでパンケーキの半分ほどを覆ってつやつや輝いている。食べる前からもうオゴチソウ。

薄め焼けたパンケーキ。
3枚重ねでナイフを入れればむっちりナイフにまとわりついてしたたか抵抗。

口に入れればまずベーコンの香りがふわりと鼻をくすぐる。
噛めばムチっと弾力がある。
そして酸っぱい。
バターミルクを使って焼いたパンケーキならではの食感、そして味わいで、それがおいしい。

ベーコンをのせればベーコンの味や香りをまとって自分自体もベーコンみたいにふるまうし、卵と一緒に食べるとムチムチのスクランブルエッグを食べてるみたいな気持ちがしてくる。
そしてメープルシロップをたっぷりかけます。
これがおいしい。メープルシロップってスゴい調味料なんだなぁ…、ってしみじみ思ってウットリとなる。

甘いだけじゃない。旨みや渋み、軽い苦味になにより風味豊かな香りがあってスクランブルエッグにかけると甘いだし巻き卵を食べてるみたいな気持ちがしてくる。
かけすぎかなぁ…、ってくらいたっぷり使っても甘すぎない。むしろみずみずしさを感じるほどに不思議な存在。

パンケーキだけを食べると酸っぱい。特にメープルシロップをかけるとバターミルクの酸っぱさが際立つんだけど、スクランブルエッグやベーコンと一緒に食べると酸味がおだやかになっていくのネ。
ひと口食べてはため息をつき、ひと口食べてはタナカくんが好きだったことを思い出す。そういえばコーヒーにメープルシロップを注いで飲んでいたよなぁ…、真似して飲んだ。

自己責任的ゴチソウだなぁ…、って思って笑う。オキニイリ。


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