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文化財的喫茶店の朝から贅沢に味わう…。

岐阜から愛知の一宮に朝から移動。
一宮といえば喫茶店モーニングのメッカのひとつと言われるエリア。店それぞれが個性を競う豊かな喫茶店文化が息づいている。その豊かさの象徴みたいな店のひとつにやってくる。
「シェルボン」という店。

まず建物、空間がすばらしい。
ムーミン谷にありそうな緑色した丸三角屋根の建物で、外から見ると小さく見える。囲むように整えられた植栽が鬱蒼として立派なことが、建物自体を一層小さく見せている。

中に入ると印象一変。天井の高い伸び伸びとした吹き抜け空間。しかも木造りの無柱構造で、木造船をひっくり返したような景色が圧倒的。テーブルや椅子が低い応接仕様になっているのも空間の縦の広がりを際立たせてる。
贅沢だなぁ…、東京のような街にはない贅沢。メンテナンスをするにも手間と金がかかるに違いなく、にもかかわらずいい状態に保たれているところにも感心します。

朝の時間に飲み物をたのんで無料でついてくるモーニングセットの内容もおしゃれで贅沢。

四角いお皿にスパニッシュオムレツにひと口大のサンドイッチ。ハムときゅうり、卵ときゅうりのサンドイッチが一切れづつに、胡麻をまぶして焼いた厚切りトーストにあんこにホイップ。みかんがひと切れと思わず背筋が伸びる凛々しさ。
スパニッシュオムレツはしっとりふっくら、やわらかでオリーブオイルのうま味と風味が口を潤す。サンドイッチはパンと具材のバランスがよく、なにより感心したのが厚切りトースト。

バターがたっぷり染みこんだうえ、焦げて乾いた胡麻がザクザク歯触り痛快。厚切りトーストは得意じゃないけどこの歯触りは格別、おいしい。オキニイリ。
アイスコーヒーをお供にのんびりしていたら根っこが生えてしまいそうになる…、危険なり!


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