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笑顔をもらう朝のコト

いささか体が芳しくない。ぼんやりしてると気持ちが滅入ってしまうのも体に悪い影響あたえているようで、ひとつ笑顔を注入し気持ちを明るくしましょうと水道橋の「ライン」で朝をはじめることにした。

ひんやりとした朝の空気に金木犀の香りが混じる。
季節は秋へと一直線。

お店に入るといつもの笑顔に出迎えられます。

「いらっしゃいませ、おはようございます」の言葉も明るく元気になれる。
ハムサンドイッチをお願いしました。「パンはいつものように焼きますか?」って聞かれ、いつものように…、と答えるシアワセ。徐々に気持ちがいつもの感じを取り戻す。

変な夢を見ました。
見慣れぬ部屋で目覚める夢で、隣にいた誰かに「どうしよう…」と言ったら「大丈夫だよ、平気だよ」と言われて目覚めた。その声がタナカくんの声のようでもあって今でもまるでよくわからない。

お供に熱いブレンドコーヒー。
いつもアイスコーヒーを飲んでいたからお店の人が「そういう季節ですものね」って…。そういう季節になりました。
今日もお店は静かでのんびり。アコースティックなジャズが気持ちをなごませる。

トーストされた山高パンで作られたハムとキュウリのサンドイッチにレタスときゅうりの千切りサラダ、茹でた卵でひと揃え。サラダがみずみずしくておいしくて、シャキシャキコツコツ奥歯を叩く食感や塩でまとめたやさしい味わい。朝の体をみずみずしくするオゴチソウ。
サラダを全部食べたら卵を剥きます。さてさてキレイに剥けますことやら…。

手にした卵はまだあったかです。
冷蔵庫の中で冷やされ手によそよそしい、冷たい卵は好きじゃない。冬眠中の卵のようで、それ本来の香りやうま味も眠ってしまって決しておいしいものじゃないもの。
だからあったか卵はうれしい。
しかもキレイに剥けること!
最初はペリペリ細かく砕け、ところが手がかりできた途端にスルンとまるで殻を脱ぐように剥けていく。難解パズルが解けたような達成感にも似た気持ちよさ。
あっという間にスベスベ卵が手に入り、フォークで2つに切り分ける。

黄身は完熟…、よく茹で卵。
半熟の黄身のねっとりとろける感じもおいしい。
けれどよく固まった卵の黄身のホクホクとした、まるで茹でた栗を食べてるような感じは格別で、甘味、うま味も一層深い。塩をパラリとふりかけ食べて、メインのサンドイッチをじっくり味わう。

カサカサのトースト。挟んだハムやきゅうりは薄くて決してたっぷりというわけではないけれど、不思議なほどに存在感がある。なによりきゅうりの歯応え、香りやみずみずしさがいい仕事をしてくれるのですネ…、目が覚める。

かなりたっぷりのマヨネーズとバターにそれからマスタード。噛むとマヨネーズが溢れ出してくるのもステキ。噛んで味わい、お腹も満ちる。

ブレンドコーヒーに砂糖をワンスティック分。沈めて溶かさずミルクをたっぷり。一旦沈んで浮き上がりつつ渦巻き模様をつくってく。それをみながらのんびりゴクリ。

砂糖がゆっくり溶けながら徐々に甘くなっていくのもたのしくて、朝の気持ちがほぐれます。


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