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自由な空気がおいしい新宿ベルク

ベルクがちょっと足りてないなぁ…、と思ってベルク。

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家を出るときから「今日は多分ベルクだなぁ…」ってぼんやり思うとなんだか自然とウキウキしてきて、気づけば気持ちが小走りするように先へ先へと向かってく。
地下鉄で3駅。新宿駅に到着してエスカレーターにスルンと乗って、階段あがってお店の前に着く頃合いにはお目々ぱっちり。
お腹もグーッ。お店に飛び込む。
天井からは「ベルク30th」の旗がはためく。今年で30年もやり続けてる。やれ続けたと行ってもいいほど、何度も苦境に見舞われてその度おなじみさんたちの情熱とお店の人の努力で続いた。

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ビールにハム、ソーセージ。パンにコーヒーとシンプルにしてわかりやすいメニューもずっと変わらず。オキニイリはホットドッグで、今日もそれにしようかなぁ…、と思ったけれど入り口脇のメニューのとある料理がズバッと目にはいる。

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マイスターハムアンドケーゼサンドという商品。
ホットドッグのソーセージも旨い。けれど熱を通さず切ってそのまま食べるだけというハムのおいしさはまた格別で、それでハムとケーゼのサンドイッチ。お供はカフェラテにしてみます。

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ところでコーヒー系の飲み物の基準はホットで、夏の一時期だけ冷たいものが提供されてた。それが今では「カフェラテください」というと「冷たいのでなくていいですか」と聞かれる。冷たいミルクドリンクであればゴクゴク飲めて消費量が増えるからと、アイスドリンクをメインの品揃えにしたスターバックスの影響なんだろうなぁ…、って思ったりする。どうだろう。

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耳はむっちり、生地はふっかりした粗いパン。

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片方にはハム。もう一枚にはケーゼ、つまりドイツ風のクリームチーズ。
ピクルスにマーシュが飾られたオープンサンドイッチのスタイル。
パカンと重ねてパクリと食べる。

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パンからはみ出すハムの見事でうつくしきさま。ロゼ色の肉、冷蔵庫の中でこわばっていた白い脂が室温の空気を吸い込み、ゆっくりとろけつやっぽくなる。
ハムはむっちり、脂の甘みと香りが肉の旨みや塩味と混じり合う。チーズはネットリ。やわらかいのにかなり頑な。パンやハムとなかなか混じり合おうとしないでずっと唾液を奪い続ける。
ところがある瞬間、急にとろけて口の中をなめらかにする。

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噛んだサンドイッチの断面をみると具材に比べてパンの割合が多く思える。けれど口が感じる印象はパンより具材の味わい、食感。それほどハムやチーズの味が濃くて存在感があるということ。
ざっくりざっくり、サンドイッチをひとくち食べてはカフェオレを飲み、お腹をあっため膨らます。

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朝から今日もニギヤカです。若い人から年とった人。働く人に遊ぶ人。男に女、どちらのカテゴリにもはまらぬ人が集まる店で、新宿という街の縮図のようでもある。ダイナミックで多様で多彩な新宿という小さな宇宙の空気を朝からたっぷり吸います。オキニイリ。


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