見出し画像

特上ミノ炒めご飯って奴!

銀座でどうしても食べてみたいものがあった。
「王十里」って韓国料理のお店の「特上ミノ炒めご飯」。

サランチェ…、お客様をもてなす場所って意味の韓国語。ただ、儒教の国です。男女7歳にして席を同じくせずの教えゆえ、サランチェは男性専用のもてなしの場。女性用の場はアンチェという。…のだそうな。
とはいえ21世紀の銀座のサランチェは男女同権でございます。

厨房の中で料理を作るのはオモニの仕事。威勢のいい韓国語が飛び交っている。できた料理を運ぶのはおじさんふたりの仕事で、お客様は7割方若い女性という感じ。
おじさんひとりというのは目立つ。
おしゃれでおいしいお店の証拠…、と思うことにする。

スンドゥブ、ビビンパ、冷麺、サムゲタンにユッケジャンと日本の韓国料理店のランチでよくあるメニューが揃う。
独特なのが「特上ミノ炒めご飯」。
初心貫徹、1100円。
注文すると「大盛りにしておきましょうか?」とおじさんが聞く。
普通でいいです…、ってお願いするも「大盛りでなくていいんですね」と念を押された。
隣でたのんだ女性が聞かれる前から「大盛りで」って注文してて、いささかドキドキ。
まずは前菜。

もちもちとしたじゃがいもチヂミにハクサイキムチ。おでんの煮物にもやしのナムル。どれもおいしく続いてわかめたっぷりのスープが到着。そしてメインの特上ミノ炒めご飯がやってくる。

丸い鉄板のこんもりきれいに張り付いている。醤油濃いめのチャーハンみたいな色合いで、刻んだパプリカ、玉子焼き、ネギに韓国海苔があしらわれてる。

スープで炊かれているのかなぁ…、それともスープや醤油と一緒に焼いて味を含ませたのかご飯自体にコクと風味とうま味がある。
刻んだミノがたっぷり混ざって噛むとコリコリ。パラパラでムチムチした炒めご飯に混じって食感たのしい。オモシロイ。

盛り付け方が上手というか独特で、スプーンを当てても壊れずスッと持ち上がり、口に入れるとパラリとほぐれて散らかっていく。あっという間にお腹に収まる。

おごちそうさまって会計に立つ。すると「大盛りでなくてよかったですか?」って聞く。たしかに大盛りでも食べられたなぁ…、と思うも腹7分目くらいが一番おいしい。オキニイリ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?