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ベルクの朝のビッグなドッグ

ベルクのビッグドッグを食べたくってやってくる。

そういえばコロナ前のベルクってどんな感じだったんだろう…、と思って写真を探してみた。
見つけた一枚。

飛沫感染予防シートのないカウンター。お店の人もマスクなどせずにこやかに笑っているのがなつかしい。
感染予防のさまざまが人と人との関係性をよそよそしくした。飲食店のサービス教育で「笑顔で挨拶」というのが一番最初の入り口だった。今でもそうではあるのだけれど、笑顔の半分はマスクがかくし挨拶も予防シートで届きづらい。
とはいえテーブルの上に貼られた警告シールが剥がれてそこはコロナ前的。
ちょっとづつあるべき姿に戻っていけばいいなと思う。みんなで我慢いたしましょう。
ビッグドッグにクワトロチーズトッピング。ソーセージを茹でる時間がかかるから、ビーパーとお供のコーヒーをもらって一旦テーブルにつく。

コーヒーで手をあっためながらのんびり待ちます。
今日もほどよくにぎやかでビールを飲む人、おしゃべりする人、カレーを食べてそそくさお店を出ていく人と自由なムード。5分ほどしてビーパーがブルブルッとなり、今日のメインのビッグドッグにクワトロチーズかけが完成。

手作りのソーセージ。だから同じ重量でも長かったり太かった。
今日は太くてズッシリしたの。シワひとつなくパーンッと張りつめ、ドッグロールの真ん中に入った切り目を引き裂きそうな勢いのよさ。とろけたチーズをまとってなんとも心地よさげに見えてウットリ。食べる前から、もうおいしい。

ドッグロールの両側から盛大に突き出すソーセージの、端のひとつはクルンとまんまる。
もう片方はちょっと潰れて爪のような形。
まんまる側をパキッと折ってそのままカプッ。

ビッグドッグを食べるときにはまずソーセージだけをテイスティング。
皮がプチュンと弾けて肉汁ジュワッ。繊細にして強い旨味が口を潤す。
きめ細やかな肉はなめらか。スパイスやハーブの香りが肉の風味を際立てる。
これでビールを飲むのもいいか…、と思わせる味。
そんな上等をパンで挟んでチーズをまとわせ食べる贅沢。ドッグロールは表面こんがり焼けてサクッと歯切れてこうばしい。

ドッグロールの生地そのものは粗めで軽く、挟んだソーセージのむっちり感を引き立てる。噛んだ途端にロールがクシュッと縮まって、口に入った瞬間、フカッと膨らみ口のいっぱいをやんわり満たす。

チーズは渋くてほのかに酸っぱく、旨味たっぷり。香りも濃厚。とろけたチーズがゆっくり冷めて、波打つように細かなシワがゆったり入っていくのが色っぽく、でも見惚れているのももったいなくて、パクリパクリとたのしみ、食べる。

不思議だなぁ…、ソーセージだけを食べるよりもパンと一緒に食べたほうがソーセージの旨味や風味、食感を強く感じる。ソーセージもチーズもロールも本物だから互いに互いをおいしくさせる。満足します…、オキニイリ。


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