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トニーローマ。アメリカ料理が好きすぎて好き

ひさしぶりに「トニーローマ」。スペアリブの専門店でランチをしましょうと六本木。
アメリカ料理を食べようよ…、と誘って即座に「いいね」と言ってくれる人はなかなかいない。
数少ない「いいよ」と即答してくれる友人と誘い合ってのゴチソウランチ。
アメリカからの観光客が同じ建物に入居しているハードロックカフェの写真を撮っていました。日本にもあったよっていう記念撮なんでしょう。
彼らも一緒に写真を撮った。

そういえばアメリカの観光地に行くたびハードロックカフェによってはロゴ入りTシャツを買っていたことがあった。何十着もあったはずだけど、あれはいったい今はどこにあるんだろう…、って思って笑う。
それにしても昼の六本木のさみしい景色。

開発待ちの空き地の向こうに麻布台ヒルズと東京タワーがそそり立つ。ここでよく遊んでいた昔になかった景色によそよそしさをちょっと感じる。しょうがない。
ウェブ予約限定の手軽な値段のランチコースがあってそれをたのんでおいた。飲み物を注文してしばらくした支配人がやってきて「サカキさま、ご予約どうもありがとうございます」って名刺を渡す。アメリカ的でございます。

まずグリルシュリンプシーザーサラダがやってくる。
とりわけじゃなくひとり一皿。クミンとブラックペパーをまとわせ焼いたエビに、なんてことないシーザーサラダ。張り切りすぎない味がおいしいんですネ…、日本の料理はひとつひとつがおいしすぎ、食べてるうちに飽きることがある。アメリカ料理はこういうところがいいんだよなって思ってニッコリ。

続いてここの名物、オニオンローフ。「loaf」は塊。ひき肉を塊にして焼いたのがミートローフっていうでしょう…、あれの玉ねぎ版がオニオンローフ。玉ねぎのかき揚げみたいなしゃくしゃくしていてふかふかでもある揚げた玉ねぎにバーベキューソースをつけて味わう。お腹が突然すいてくる。

そしてメインのスペアリブ。

豚の肋のバーベキュー。板の上に無造作に置かれているのが野趣に溢れる感じでおいしい。
焦げたバーベキューソースの香りにワクワクしながら写真をとってたらマルガリータがやってくる。

顔が隠れてしまいそうなほど大きなグラス。
これもアメリカ。
これも一緒に写真を撮らなきゃとパシャリとシャッター押したところで付け合わせのフレンチフライがやってくる。

ブリキのバケツにたっぷりいっぱい。お腹に近いところと背中の部分がひと塊づつ。シェアするために骨と骨の間にナイフを滑らせて、それぞれふたつに切って分け合う。
フィンガーボウルも添えられて、手づかみでお召し上がりくださいっていうのがステキ。貪りつきます。

じっくり時間をかけて焼かれた肉はほろほろ。前歯でしごくとスルンと骨が抜けていく。
肉の繊維がほろっとほぐれ、豚の脂独特のすっきりとした口溶けと甘味がなんともおいしい。
口の中で肉と脂が一緒になってとろける感じが肉感的でウットリします。

それだけ舐めると甘いバーベキューソースが、脂と一緒になると不思議と甘味がおさまって酸味や焦げた風味を力強くする。フレンチフライでバーベキューソースを拭いながら食べるとこれまたおいしくて、あっという間にお皿の上には骨だけ残る。

〆はチョコレートブラウニーサンデー。最初から最後まで好きなものしか出てこぬコースに気持ちまでもが満ちる昼。


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