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御苑のキクノヤ。お皿の上でサンドイッチを作る朝

新宿御苑の近くの「キクノヤ」。

しおれた感じの外観だけど、お店の中はいつもキレイにととのえられてて、お店の人も明るくとても気持ちいい。オキニイリの喫茶店。
くるたび禁煙席のエリアが増える。
以前は入り口近くの2つのテーブルだけが禁煙席だったけど、今ではお店の奥の一部のテーブルだけでタバコが吸える。
お店の真ん中に厨房があって、ダクトや換気用のファンが空気を入れ替えるから、タバコの匂いが気にならないのがありがたい。
厨房脇の明るいテーブルにすわってのんびり。やっぱりカフェより喫茶店。気軽でなによりホッとできるのがありがたい。

朝食セットは2種類あって、厚切りトーストに卵焼き、サラダもついたセットを選ぶ。セットドリンクはアイスコーヒー。
まずアイスコーヒーがやってきて、厨房の方から料理を作る気配がはじまった。

卵を焼く音。トーストを焼くおいしい香りがはじまって、しばらくすると「チンッ」てトーストの焼き上がりを告げる音。
耳からお腹が空いていく。
バターをカサカサ塗る音がして、お待たせしましたと料理が届く。

トーストはよく焼きで…、ってお願いしたから見事に色黒。
山高パンに縦に一本、横にふた筋切り目が入ってたっぷりバターでテカテカ光る。ボディビルダーのオイルまみれのシックスパックスみたいな感じにちょっと笑った。
ずっとハムエッグだった卵焼きが前回来たときからソーセージに変わってる。螺旋状に切り目を入れた蛇腹ソーセージ。サクッと表面焼き上がっててこれはこれでオゴチソウ。

サラダを全部平らげて、サンドイッチを作りましょうとトーストを縦に2分の1にする。

そのひと切れを2枚に開く。
6枚切りの食パンですから2枚にするのは少々難儀。
ナイフを耳にあてがって、ゆっくりゆっくり切り目を入れる。ぐるり3方に切り目を入れたら指で剥がして2枚に開く。
その一枚に卵焼きをのせて形をととのえ、ケチャップ伸ばす。

じゃばらソーセージを切り目にしたがって切り分けると6つに分かれる。
端のふた切れは残して、残り4を2枚に開いたトーストの上に並べてパンで蓋して切り分ける。
ソーセージとソーセージの間の3ヶ所にナイフを入れるとちょうどひと口分のサンドイッチが4切れできる。さぁ、食べる。

カサッと焼けたトーストが前歯をくすぐり歯切れた途端にバターが滲む。唇ひんやり、口が潤いふっくらとした卵焼きにムチュンとソーセージが潰れて肉汁ジュワリ。
ケチャップの甘み、酸味と明るい香りで味がととのうなかなかの出来。
トーストが薄くて挟んだソーセージの存在感が際立つ感じ。焼いたソーセージを手づかみで食べてる感じがなんだかたのしい。オモシロイ。

サンドイッチを食べ終えて、バタートーストをパクリザクザク。バターで濡れた指を舐めて食事を終える。

アイスコーヒーをゴクリと飲んでお薬パクン。朝の食事の終わりが朝のはじまり。さぁ、歩く。


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