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大晦日の予行演習的に寿司をつまんでそばをたぐる

あと10日で今年も終わっちゃう。
大晦日には寿司をつまんでそばをたぐって仕舞うんだろうなぁ…、とぼんやり思っていたら寿司とそばを食べたくなっちゃう。
そういえば長い間、魚がし日本一のイカゲソの炙りを食べてないなと思って来てみる。

新宿西口のプラザ通りに面したお店。京王プラザに一直線につながる道で、だからプラザ通りというんだろうなぁ…、と思ったりする。
去年まで、この時期になるとおせちを販売するカウンターが入り口脇に設えられていたんだけれど今年はないのネ。
おせちの売上って年々減少する傾向だからなんでしょう。お店の前がスッキリしていていい感じ。

手軽なランチセットがあります。マグロ2貫に昆布〆の鯛、クロダイ、アジにオオハタ、中落ち、イクラの軍艦に穴子に玉子で10貫。シャリ小でとお願いし、追加で目当ての炙りイカゲソ。

なんと最初に炙りイカゲソと穴子ができてきた。
これを目当てに来たのだからうれしいっちゃうれしいのだけどちょっとビックリ。穴子をつまんで口に入れ、ネットリとろける感じがステキ。
ここのシャリは酸味が強くてボク好み。おいしいなぁ…、って思っていたらたちまち全部の寿司が揃った。

追加の炙りゲソもくわえれば12貫ではあるけれどシャリは小さくおそらく普通のにぎりの5貫分くらいしかないんじゃないかなぁ…、このサイズなら飲むように食べられる。

パクリパクリと食べ続け、最後に炙りイカゲソを残して食べる。沖漬けにしたイカゲソにマヨネーズを乗せて炙ったここの独特。コリコリぽってり、シャリと混じってとろけるおいしさ。

ランチセットには味噌汁がつく。寿司屋のお茶とか味噌汁とかってなんでこんなにおいしいんだろうって思って食べる。おゴチソウ。


小さくなった今のお腹でも腹半分。そばを食べます。
ちょっとあるいたところの「渡邉」にした。

好きなそば屋でここもひさしぶり。ひとりのときにいつも案内される大テーブルはいっぱいで、そば打ち場の前のテーブルをもらって座る。

ガラスの壁の向こうにそば職人さんが生地を練り伸ばして包丁で切ってくさまが見てとれる。
体重をかけゆっくり、そして確実に一枚の生地がそばに変わる景色をみながら料理ができるのを待つのはたのしい。
そのうち「相席よろしいですか」と白髪紳士が前に座った。
相席ってなんてステキなシステムなんだろう…、ひとつの食卓を分け合い食べる。ひとりであってもさみしくなくて、互いを気遣いながら食べる時間はとてもやさしい。
相席が普通にできるようになったこともありがたい。

いつも食べるのは「そば三昧」。つめたいそばにとろろが付きます。

3つに仕切った箱にそば。刻み海苔に削ったばかりの鰹節、胡麻がそれぞれのせられている。

同じそばなのに添えられたもので味の印象がまるで違って感じることににっこりとなるよきあしらい。
ここのそばはしっかりとした歯ごたえがある。表面つややか、喉越しもよくていい面線。それにあわせるタレはカエシがくっきりしていてかなり濃い目で力強い。ちょこんと先をひたしてスルンとたぐる。

とろろの上には青のり二筋。タレを注いでそばをからめて食べるとぽってり、口の中でねばってとろける。

相席の御仁がおかめそばを食べている。汁をたっぷり吸った車麩がおいしげで食いしん坊魂に火がつく景色。そば湯でタレを割って味わい、腹満ちる。


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