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オキニイリの天下寿司

回転寿司の「天下寿司」。

毎月第二週と第四週の土曜、日曜、月曜は北海道のちょっといいネタが提供される。

中でも貝の3種盛りはアワビにホッキ、ホタテの柱とどれも見事な状態でそれを目当てにやってくる。
今日もにぎやか。先日来たときはシニアが得する「還暦でい」。さすがに熟年世代が多かったけど、今日はインバウンドさんが目立ちます。ベルトの上に置かれて回るわさびを醤油皿にたっぷりおいて醤油と溶いて深緑色のピュレを塗りつつ食べる姿に、寿司もすっかりインターナショナルフーズになったって思ったりする。
案外そういう食べ方も好き。ボクもわさびをといた醤油で食べる。魚の匂いがさわやかになってこれもよし。

「釧路」と呼ばれる貝の3種盛り。

アワビはこりっと壊れてとろけ、ホッキは紐をほどこしキュウリと合わせて作られている。ねっとりとしたとろけ感。ミネラル分を強く感じる香りとキュウリが合っていい。
ホタテのスッキリとして上品な旨みがひときわおいしくおかわりしたくなっちゃうほど。

ここに来たらエビとイカ。
今日のイカはハリがあってスルンとすべるような食感。甘みが強くて人肌のシャリの酸味がそれをおいしくさせる。
エビもムチュンといい状態で、食べ終わる頃隣に座った人が「エビとイカ、ダブルで」って注文してた。お主やるな…、って思わず顔をみてしまう。

鯛の昆布締めが流れてきました。

鯛は仕込み方で食感、味わいを変幻自在に変えるネタ。
活け〆の鮮度の高い鯛はブリブリ、歯応えがあり、寝かせるに従って食感はなくすものの旨みが増してく。
昆布〆にするとねっとりとろけるようになめらかになり、鯛のうま味に昆布の風味やうま味が混じり、うま味祭りのようになる。千切りにした昆布と一緒に食べるととろける。オゴチソウ。
マグロは脂ののったところと赤いところを一貫づつ。桃色マグロは脂が甘く赤いマグロは酸味が旨い。ボクは酸っぱいマグロが好き。

終わりに向かってまずイカのゲソ。

甘辛のタレをつけた握りの中で今1番のオキニイリ。むっちりとした噛み応え。ゲソ自体の旨みを甘辛のタレが一層濃くしたうえに焦げた香りがこうばしい。

〆はかんぴょうわさびにしました。

わさびをたっぷり塗って巻いた巻物でクニュクニュとしたかんぴょうの食感、鼻から抜けるわさびの辛みと香りが乙でおいしい。満ちました。

それにしても目の前で握ってくれるところが見えて、握りたての寿司が惜しげもなくベルトにのせられやってくる。回転寿司の王様だなぁ…、って思ったりする。堪能す。


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