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おいしい海苔がありさえすれば出汁いらず!

新宿駅に「イイトルミネ」っていう施設ができた。

駅の構内。ずっと工事囲いができていて、なにをやっているんだろう…、と思ったらデパ地下+イートインって感じの施設ができていた。
そのいきなり具合にビックリすると同時に、週末の昼時にたまたま通りかかったんだけどスゴいにぎわいにまたビックリ。
なにしろJR新宿駅だけで毎日60万人以上が利用するといいう世界一の駅の中です。
鳥取県の人口が53万人ですから、鳥取県民以上の人が小さな駅に毎日集まってくるということですからスゴいです。

飲食店もタイ料理や鴨ラーメンの専門店、立ち食い寿司屋となかなかエッジの効いた構成。中でも海苔の山本山の「おにぎりとお茶漬けの店」が気になり、朝やってきてみた。
8時からの営業で、来たのが8時20分ほど。すでに一回転目が終わって二回転目がゆっくりはじまっているって感じ。
券売機で先払い。テーブルについて待っていると料理が運ばれてくるというシステム。

朝食メニューはなくておすすめという「海苔だく茶漬け」を選んでみましいた。1200円!
出汁はつかわずほうじ茶で仕上げるお茶漬け。
ガラスのポットに半分ほどの量のほうじ茶。

丼の中は海苔、海苔、海苔!
3種類の海苔を使っているという。
黒海苔とあおさがあるのはわかる。おそらく黒海苔が焼き海苔と味付け海苔が混じっているんじゃないかなぁ…、ほうじ茶をかけただけなのに出汁をかけたかのごとき味わい。

甘みもあれば塩味もあって、なにより旨みがスゴいんです。あおさの磯香りとあいまって、あぁ、これが海苔茶漬けというものなんだなぁ…、ってしみじみ思った。
出汁じゃなくてほうじ茶というのも、海苔で十分味も香りも整うからという自信のあらわれなんでしょう。

わさびと刻んだ梅干しがつく。それを加えて混ぜていくと、海苔がとろけてゆっくり粘る。お茶漬けが海苔のお粥のようになって、口から喉を撫でる感じがまたおいしい。

ご飯少なめで注文したのだけれど、十分たっぷり。
何よりご飯に比べて海苔のボリュームが多いからでしょう…、海苔を食べてるって感じを思う存分たのしめた。

残念なのがいかにもとりあえず感が漂うひじきの煮つけときんぴらごぼうが、せっかくのお茶漬けの品を落とす結果になってる。
器が陶器じゃないのも安っぽくって、上等な中身にまるで釣り合ってない。

とはいえそれ以外は見事なもので、カウンターのカップの右側に丸い板のようなものが置かれてて、何かと思えば手鏡でした。
海苔を前歯にくっつけたままにならないようにという配慮でしょう。
1200円を高いと思わせないことに感心しました。お勉強。


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