見出し画像

好きだったビーフトマトにタバスコかけて

ひさしぶりに「キッチンたか」に行ってみようと思ってくる。

タナカくんとしばしばやってきていた店で、いろんなことを思い出すのがうれしいようなさみしいような…。
混んでるかなぁ…、もし行列ができてたらあきらめようと思ってきたらすんなり入れて、これもタナカくんのお導きって思っていつもの席に座った。

ビーフトマトをたのみます。
目の前には厨房。ご主人がさっそく料理を作りはじめる。

フライパンを五徳の上で円を描くようにすべらせて具材を焼いてく。
スルスル、鍋底が五徳を擦る音に混じってジリジリ肉が焼ける音。トマトをくわえた途端にシュワシュワ沸騰する音がする。
なおもフライパンで円を描いて焼き続け、ここぞとばかりに鍋を持ち上げスナップ効かせて中の料理を宙に舞わせる。それを数回繰り返しフライパンの中で料理が出来上がる。
そのタイミングでご飯と汁がやってきて、盛り付け終えたビーフトマトがおいかけてくる。見事な手際にうっとりします。

牛肉とたまねぎをトマトと一緒に炒めて仕上げ、まさにビーフトマトという名前のとおり。
シンプルなんだけどこれがおいしい。

ほどよく歯応えのある牛肉にトマトの酸味と甘味が混じる。奥歯を叩く肉の食感に混じって粗切りのトマトがクチュッと潰れていくのもたのしくて、ご飯のおかずにちょうど良い。
ふたりで来るといつも料理を3つたのんで分けていた。ひとつは必ずビーフトマト。あとふたつはハンバーグの時もあったりポークジンジャーのときもあったり、牡蠣の季節は必ずバタ焼き。タナカくんはハンバーグカレーが案外好きでよくたのんでた。

千切りキャベツをトマトのソースに浸して食べるのがおいしくてネ…、ポテトサラダもソースまみれになるのがたのしい。お腹も満ちて席をたちます。また来よう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?