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大きな会社が裕福なときに作った作品

雨の1日。ぼんやりしていると心が沈む。沈むついでになつかしい店でランチにしようと、四谷の「雪梅花」にやってくる。

紅虎餃子房を運営している際コーポレーションの経営する店。にもかかわらず他に支店の類はなくて、ここ一軒のオンリーワン。
まだ際コーポレーションが裕福だった時代の店です。

高い天井、オープンキッチン、整然と並ぶテーブル、作り込まれたインテリア。裕福な大企業がお金をきちんとかけた店舗は時間を経ても古ぼけもせず正しく熟す。いいお店。
タナカくんが好きだった店。出張帰りのボクと四谷で待ち合わせ、行くのはたいていこの店でいつも瓶出し紹興酒を片手にゴキゲンになっていたものでした。なつかしい。

夜はほどよき創作性を加えた四川料理がたのしい。昼は気軽な定食メニューが揃ってて、好みの料理を2つ選べる定食選んだ。料理は麻婆豆腐に油淋鶏。

丸鶏のパリパリ揚げっていうのがここの名物で、鳥の唐揚げ好きのタナカくんの大好物。
骨までしゃぶるような勢いで食べていた。
そのパリパリ揚げをぶつ切りにして油淋鶏のタレを絡めてしあげたような姿がおいしげ。

大ぶりで太った鶏肉。
五香粉の香りと醤油の風味が下味。
強めの揚げ方…、だから皮がバリっと仕上がり奥歯のところで砕ける感じが心地よい。肉にもしっかり熱が入って顎にガツンと響く歯応え、噛みごたえ。顎を使うとお腹が分量以上にお腹が満ちる。
タレはキリッと酸味鮮やか、素揚げのじゃがいもやレンコンの歯触り、歯応えたのしい一品。

麻婆豆腐が独特で、醤油のタレで煮込んだ牛すじ肉を細かく刻んでひき肉がわりに使って仕上げる。水抜きをした豆腐は重たく、スルンとなめらか。程よく辛く、牛すじ肉の旨味や風味が引き立つ仕上がり。
ご飯の上にのっけて食べる。
れんげでそのまますくって食べる麻婆豆腐は、豆腐がスルンとすべる感じがたのしい料理。ところがご飯に乗せて食べると、豆腐が砕けてご飯と混じる、食感確かなオゴチソウ。

白菜の酢漬けに塩味玉子スープとお供もそれぞれおいしくて、麻婆豆腐の最後に残った牛すじ肉をご飯にのっけてパクリと食べて腹いっぱい。

外は雨です…、空暗し。


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