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レースのブラに夜間飛行、母の父の愛し方

8年ほど前、母は住んでいた家を処分するか否か、真剣に考えたました。
連れ合いをなくし広い部屋が残されて、掃除するのも難儀する。
ひとり暮らしが嫌いなわけではないけれど、まもなく80になろうかという年齢です。
何かあったら大変だからと、妹夫婦が鎌倉の家の庭に別棟を建てるから越してこないと言われたのもきっかけになったのでしょう。
結局、子供の世話になるよりもお医者さまやプロの介護士の面倒になるのがいいからと、今の施設に入居することを選んだのです。

母らしいなぁ…、と思ったけれどそこから先が大変でなにしろ買い物が大好き。
着道楽で、ふた部屋まるごと衣装部屋という状況だった。
着物は妹に預けるとしてそれ以外のものはバッサリ捨てる。
歳をとって体型が変わったから、おそらく永遠に着れそうもないものは全部捨てて身軽になるの…、とほとんど捨てた。
残ったのは着れるものの中で着たいものだけ。
見事な断捨離。

ただ永遠に着れないかもしれないんだけど残したものがあって先日、電話でそんな話をしました。
今日は母の話です。


父の代わりに闘う母であったのです

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