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まい泉本店、未来から来たとんかつ屋

表参道のまい泉本店。日本全国の食品売り場でとんかつ弁当やカツサンドを売って売って売りまくっているまい泉ブランドの総本山にして、すべてがここからはじまった店。

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いろいろ見どころがある店です。
もともと銭湯だった建物で、天井の高いメインホールは当時の浴室。
店に併設されたテイクアウトコーナーに、朝から続々お客様がきて弁当、惣菜を買っていく。
開店前からおいしい油の匂いがお店の外に漂っている。

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一年ほど前に改装した。それまでただカウンターが設えられてた入り口近くのホールが、とんかつの揚げ場が見通せるように改装されて職人さんがふたり、キビキビ働いている。
カウンターに座った人たちだけでなくテーブル席に案内される人ももれなくとんかつを揚げる様子を見ることになる。「臨場感は最上の調味料」ってことなんだなぁ…、と感心します。

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来るたび、いろんな勉強をする。そもそもとんかつという料理が男の料理だった時代から、女性を意識したメニューや調理方法を取り入れた。宴会もできる。お年寄りにもやさしい工夫をしたりして、まるで未来のとんかつ店のように感じる。

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さてランチ。サービスの大根おろしを食べながら、一緒にカニときゅうりのサラダ。薄切りにしたキュウリにカニのほぐし身とマヨネーズがこれでもかってからめた料理。

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ここでこれを食べてから自分でもたまに作って食べる。今日はとんかつに用意されてる芥子をくわえて、辛味と風味をさわやかにした。

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それにしても今の時期、ビニール袋に入ったお箸が供される。箸置きがなく、それでビニール袋を結んで箸置きがわりにしました。ちょっと切ない…、もったいない。

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ここの人気のメニューのひとつでもある「若葉膳」。
寿司にそば、それからとんかつと箸が思わず迷ってしまう盛りだくさん。
去年までとんかつがずっとヒレカツだったんだけど、今はロース。
お年寄りのお客様によろこんでいただけるようにとヒレを使っていたけど、やっぱりカツはロースがいいねって意見をくんでロースに変わった。

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美味しいものは世代を問わず…、というコトでしょう。
脂をキレイに取り除き長方形に整え、カリッと揚げた几帳面なロースカツ。揚げたてだから衣はサクサク。植物油だけで揚げるから後味軽やか。しかも繊維を壊した肉はふっくら、やわらかでこれならヒレでなくともお年寄りにも女性にも誰にもやさしい。野菜のうまみがとけこんだ甘いソースでおいしく食べる。

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料理の全景を写真に撮るとメインは寿司?って思えるほどに存在感があってしかもキチッとしてる。赤身と中トロ、鉄火巻。エビ、鯛、イクラと鮮魚の中でも比較的品質管理が容易いネタに限って使うというのが賢い。
刺身を扱うと宴会料理も自然にできる。しかもそばまであるから多彩なニーズに対応できていいだろうなぁ…、と感心します。

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ちなみに蕎麦は麺ではなくてタレにこだわる。脂ののった鳥もも肉を軽く焼きあげネギと一緒にクツクツ炊いた甘いつけダレ。脂の旨味と風味が蕎麦にしっかりからみつき、カツにまけないどっしりとした味わい、風味でたのしめる。

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ちなみに最後の料理は赤身のにぎり。わさびじゃなくて芥子をのっけて島寿司みたいにして食べた。


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