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賢い、けれど冷たく感じるカレーカフェ

新宿駅の南側。京王新線の駅改札の近くにずっとあったカレーショップのC&Cが改装してた。
駅改良工事の一環でしょうか。場所もちょっと移って先日再開業。

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やってきてみた。
入り口脇に大きなディスプレイを備えた券売機が2機並ぶ。上には商品を受け取るまでのシステムが書かれたパネル。

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チケット買って入店したら好きなところに勝手に座れ。できたら番号で呼んでやるから取りに来い。…、といい方はもっと丁寧だけどそんな感覚(笑)。天丼チェーンの「てんや」が導入したのと同じスタイル。
商品は絞り込まれているから見やすく注文しやすく決済方式もなかなかスマート。中に入るとオシャレなカフェ風インテリア。カレーショップというよりもカレーカフェっていう感じ。

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とは言えお店にやってくるのはおじさんばかり。
C&Cとはそういうブランドなんでしょう。
厨房の中に3人。ところが仕事の気配がまるでない。
料理が粛々と静かに作られ、出来上がったら機械の声が番号を呼ぶ。
取りに行くと料理をそっと差し出され自分で運んで食べるだけ。
勝手にお店に入って勝手に座る。
だから「いらっしゃいませ」というタイミングがない。
食べたら自分で片付け帰る。「ありがとう」というきっかけも「ありがとうございました」と言われるきっかけもない。
人と人との付き合いが苦手な人にはいいかもしれない。働く側にしてみて、飲食店で間違いが起こりがちなのは注文をとるときと配膳するとき。その両方をお客様に丸投げしているから、このお店で起こる間違いはほぼ自己責任。

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だからこういうお店が増えてくるんだろうなぁ…。
同時にこんな程度のことならメカトロニクスでできてしまいそうだから、そのうち無人レストランも可能になってしまうんだろうって思ってそれも飲食店と呼ぶんだろうか…、とちと悩む。

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いつものカレー。いつものコロッケ。福神漬けは取り放題だけどらっきょうは追加注文。

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豆やパプリカ、玉ねぎのサブジが用意されてたりとメニューに関してはオモシロイ工夫もあって一生懸命。
人手不足の昨今にこういうシステムを使うことは必要なんだろうけど、「人の声が聞こえない」飲食店ってすごく寂しく冷たく感じる。
システムに人間味を与えることができるのはそれを使う人の人間性と働き方に違いないって思ったりした。お勉強。


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