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南蛮ってなに?

今日、食べた「天なんばんそば」。

なかなかに考察しがいのある料理です。
なんばんとは「南蛮」
つまり「外国風」と今様に翻訳できる。
しかも「蛮」の文字がついているのでわかるように、「野蛮な外国」。
広義に解釈するならば「エスニック」という言葉が適当じゃないかと思う。
日本にとって憧れの文化をもった外国であった中国は南蛮じゃないのね…、たとえば江戸時代ならポルトガルだとかオランダだとかが南蛮となる。

ちなみに天ぷらの語源もポルトガル語だというのがひとつの説だけど、理由はカトリックの世界では年に4回、3日の断食をする慣わしがある。
その期間、肉食は禁じられてかわりに魚や野菜に小麦粉の衣をつけて揚げた料理を食べていた。
その料理が天ぷらなのではなくて、その断食の期間のことを「tempora」と呼んでいたから…、なんだそう。
衣をつけて揚げる料理が日本にも昔からありそうなものだけど、江戸時代以前の揚げ物の衣は米粉を使ったもので、小麦粉を使った揚げ物はポルトガル人が持ち込んだ…、っていうことでもある。

つまり天なんばんそばは「南蛮由来のおてんぷらをエスニック風そば」ってわけね。
今日は料理における「南蛮」って一体なに?って話をしましょう。
チキン南蛮はなぜ南蛮?って話もしましょう…、お勉強。


鴨南蛮やら天南蛮やら…、その南蛮

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