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月命日のキッチングラン
タナカくんの月命日なんだけど午後から出張。オキニイリのお店のランチで偲ぼうと、神保町のキッチングラン。
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かつてお店の奥に2軒お店が並んでた。半ちゃんラーメンの元祖と言われた「さぶちゃん」。その奥に和食の「近江や」があり3兄弟でやっていた。
向かい側には「天丼いもや」。その4店が健在だった頃が神保町の黄金時代じゃなかったかなぁ…、安くておいしく、個性的なお店が揃って、チェーン店をはねのけるだけの町にパワーがあった。
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それもすっかり昔の話。今ではここが孤軍奮闘。ちなみに創業1960年。ボクと同い年の店。
タナカくんが大好きだった「メンチカツと生姜焼き盛り合わせ」を選んでたのむ。
カウンターの上にカラーマグネット。小さい白のマグネットはご飯半分の印でござる。
調理1名、サービスひとり。
料理を作るご主人の頭もすっかり白くなっている。
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時間をしみじみ感じます。
今日はハンバーグが人気のようで、注文のたびにペチペチ、タネをやさしくキャッチボールして形をととのえ中心をちょこっと凹ませ蓋して焼いてく。
カツを揚げる油の音がシュワシュワ響き、おいしい匂いと一緒に料理がやってくる。
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大きなメンチカツに生姜焼き。
スパゲティのケチャップ炒めに千切りキャベツ、上に一枚キュウリの薄切り。
いつもの景色にニッコリします。
メンチカツの衣は色黒。バリッと揚がって、サラサラのグレービーソースがかけまわされてる。
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肉の風味と軽い酸味を感じる香ばしソースで、揚げた油の香りがなだむ。ソースの味はおだやかで、中濃ソースをかけて味をととのえ食べる。
衣はザクザク。肉は厚くて中にたっぷり刻んだ玉ねぎ。ふっくらとしたひき肉にシャキシャキとした歯触りくわわり肉汁じゅわり。ナツメグの香りがふわっと漂って、これぞ洋食ってなつかしさ。
生姜焼きは独特なんです。
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乾いた感じに仕上がっている。脂もしっかり焼き切れて歯応え痛快、たくましい。
醤油に生姜の香りがまじり味は濃い。ひと口食べるとご飯を口に入れたくなるようなゴチソウで、タナカくんはこの生姜焼きが一番好き…、って言って食べてた。
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メンチカツにも生姜焼きにく芥子をたっぷりのっけて食べる。豆腐の味噌汁もいつものおいしさ。お腹も気持ちも満たされる
営業開始と同時にほぼ満席が続いていたけど、ボクの隣の席だけずっと空いてた。
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タナカくんが座って一緒に食べていたんだって思ってニッコリ。ちょっと泣く。
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