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ひさしぶりの近所の新紀

ひさしぶりに「新紀」で早い夕食にする。

夕食どきがはじまったばかりの時間でお店は静か。ホールも厨房も香港系の人たちで日本人はボクひとり。

小さな旅行に来た感じ。
香港麺と小さな丼の気軽なセットがある。お昼時にここにくると必ずこれをたのんで食べる。
香港麺は汁なし、汁ありが選べて大抵汁なし。ザクザクとした香港麺を心置きなく味わうためには汁なしの方がいいからそれで。
丼は排骨飯がいつもの選択。ボクもタナカくんもこの組み合わせが好きだったから今日もそれ。
野菜不足になっちゃいけないと思って、花ニンニクと油揚げの炒めものをお供にとってひと揃え。

テキパキ料理がととのってカウンターの上がたちまちにぎやかになる。
汁なし香港麺についてるスープ、セットのサービス杏仁豆腐も一気に揃ってやってきた。
香港麺には青梗菜にエビワンタン、釜焼き叉焼と具材たっぷり。まず青梗菜を食べてお腹の入り口開ける。
それから花ニンニクと油揚げの炒めもの。

塩とスープで味が整うゴチソウ野菜。
花ニンニクは香り華やか、シャキシャキしつつもとろける感じが独特で、ひたすらシャキシャキしているもやしのみずみずしさとは一線画す肉感的な味わいがいい。
スープをたっぷり吸い込んだ油揚げはシットリ、やわらかなとろみが全部をコーティングして繊細なのに力強い不思議なおいしさ。
ザクザク歯切れる香港麺はオイスターソースをまとって味わい深く、茹でてソースをからめただけ。なのに不思議なほどに香ばしくなにより麺の散らかる感じが心地よい。

茹でワンタンはエビのすり身をたっぷり詰め込みその薄皮から透けて見える色っぽさ。
排骨飯にも香港麺にも辣油をたっぷりかけまわす。辛さよりも香りが印象的な辣油で、スパイスが焦げた香りが料理の風味に奥行きつける。

昔は骨付き肉を使ってて軟骨やゼラチン質を味わうこともできたのだけどときおり砕けた骨が混じることもあった。
ただそれこそが「排骨」を味わい醍醐味だったんだけど、今は骨なし肉で作ってる。食べやすいけどちと残念。

エビワンタンの最後の一個をスープに浮かべてするんと食べる。皮がプルプル震えて口の隅々撫でて、口の中を泳ぐかのよう…、オキニイリ。

スルスルの杏仁豆腐で今日の〆。


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