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今もキラキラ、ココロの救い

東京でおそらく一番キラキラしているところに行こう!と、それで銀座ウエストにした。

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ドアはずっと半開き。外は寒くてときおり冷たい風が入ってくるけど今は対コロナの戦時中です。しょうがない。

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とは言えお店に入ると浮世のさまざまをすっかり忘れさせてくれます。
好きなお店が閉店したり、営業が続いていてもかつての状況からかけ離れた哀しい様子になっていたり。人が人を信用できないさみしいムードに気持ちが縮む。

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けれどこの店にきて、今もテーブルの上には真っ白で洗いたてのテーブルクロスがかかっていたりグラスも銀食器もみんなピカピカキラキラしている様子をみると、気持ちがなごんであったかになる。あぁ、まだまだ日本も大丈夫かも…、って思ったりもする。ありがたい。

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トーストハムサンドをメインにスープと飲み物のセットをたのむ。
飲み物はアイスコーヒーを選んでそれが最初に登場。ウエストの天使のキャラクターが箔押しされた薄いグラスが、下皿付きでやってくる。コースターでなく陶器の皿というのが贅沢。グラスの上げ下げをするたびに軽い緊張感に背筋が伸びる。
銀座というのはこういう心地よい緊張をたのしむ街…、ってそう思う。

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ガムシロップやミルクの入ったピッチャーの取っ手が注ぎ口に対して直角につけられているというのもステキ。持ち上げて注ぐときに肩を張らずにすむから自然と所作が小さくなるのです。優雅でウットリ。ミルクも乳脂肪分たっぷりで一旦沈んでゆっくり浮いて模様を作る。またウットリ。

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スープはコーンポタージュでした。
ぽってりとして甘くて熱々。
なぜなんだろう…、コーンポタージュで無条件で人をシアワセにする力がある。そんな感じでゆっくり味わう。
コーンポタージュをほぼ飲み終えたタイミングでサンドイッチがやってくる。

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実は普通のハムサンドイッチもある。パンをトーストしてもらうこともできるからこれとよく似たハムサンドになりはする。レタスも一緒に挟まっていてパンも薄切り。ライブレッドも選べたりする。

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それに比べてこのトーストハムサンド。パンは若干厚めでしかも具材はハムだけ。薄くマヨネーズと芥子が塗られただけというシンプルなもの。けれどハムは分厚く、しかもハムも軽く焼かれて風味がよい。手づかみにしてハムを味わうという感じがとても贅沢。

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ハムのおいしいことに舌を巻きます。水ぶくれじゃないざっくりとした歯切れがあって豚肉本来の繊細で力強い旨みを感じる。レモンを搾ったジュースを注ぐと香りは明るく、塩の風味が甘さに変わる。

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よく焼けたパンがカサカサ前歯をくすぐり散らかって、むっちりとしたハムの食感引き立てるのもいい感じ。
ハムの持ってる肉感的な味わいを心置きなく味わえる。レモンの皮は削られて酸味を邪魔する苦味を排除する心配りもまたオゴチソウ。

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それにしてもパセリを食べてびっくりしたのが、塩水にくぐらせている…、というコトで、みずみずしい上、食べたときに塩の風味がパセリの甘みを引き立てて自然な苦味をおいしくさせる。ほんのちょっとした手間が料理をおいしくさせる。オキニイリです、また来よう。


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