見出し画像

遠くにカラコルム山脈が見えるがごときカシミールカレー

カシミールカレーがおいしい店を見つけたよ…。
友人から教えてもらって「ボンベイ」にくる。

場所は丸ノ内線の淡路町や、都営新宿線の小川町の駅の近く。神田と神保町のちょうど間くらいのエリア。
水道橋と秋葉原、神保町に神田といえばカレーレストランの激戦区。
もともと神保町の古本屋街にはカレーのお店が多かった。買ったばかりの本の目次はカレー屋さんのカウンターで読むに限る…、なんて言う人が昔はいました。
個性的なカレー屋さんも多い地域ではあったけど、年々、拍車がかかって食べログを開くとカレーショップの店名がズラッと並ぶ。
初期の流行りの欧風カレー。インドやスリランカのカレーがもあれば、最近ブームのスパイスカレーがそれらに混じって個性を競う。
おいしいカレーやラーメンのためなら、ワザワザ行くのも行列するのも厭わない。そんな人が集まってくるから、個性的なカレーで勝負をしようと思う人がお店を出す場所にする。ニワトリタマゴでお店がどんどん増えていくんでしょうネ。

とはいえカレーに対してあまり執着しないボク。食べログの絞り込み検索に「◯◯を含まない」というのがあったら間違いなくラーメンとカレーを含まず検索するのに…、って思うほど。なのだけど…。
カシミールカレーだけは別儀で、おいしいお店があるって聞くと言ってみたくなるのであります。それで来た。

黒い外観。しっかり作り込んであります。入り口入ると券売機。カレーは全部で6種類。ご飯大盛り、ルー大盛り、サイドに卵やコールスローがありました。
カシミールカレーのルー大盛りにコールスローをつけて待つ。

白い陶器のお皿にご飯。
薄く平たく盛り付けられてて、ソースポットにカレー、円形のステンレスの皿にコールスローでひと揃え。
インドのカレーが洋食風に。

洋食のコールスローがインド風にでてくるところにニッコリします。

カレーはたっぷり。
サラサラとしたソースの中にひと口大の鶏肉がゴロゴロ入って、香りがすでに辛くて頭が汗をかく。
レードルで無造作にすくってご飯の上に乗せた状態がこんな感じで、鶏肉がゴロゴロ入っているというのがみて取れる。

そしてひたすら辛いです。辛い上に熱々で、だから舌が火傷したんじゃないかと思うほどにひたすら辛い。
ただどっしりとした辛さじゃないのネ…、すっきりしていて突き抜けるよう。この爽快感がカシミールカレーのおいしいところ。好きなとこ。

スパイスの香りもさわやか。うま味もしっかりあるのだけれどいかんせん、辛くて舌がずっとヒリヒリしちゃうんです。ご飯を食べるとその熱々が痛く感じるほど辛く、そこでひと口コールスローを食べてみる。
あぁ、ホッとする。ごく細かく刻んだキャベツにコーンの甘み。舌が敏感になっているからその粒々の一つひとつを感じるほどで肉感的にすら感じてしまう。

鶏肉はほろほろするまで煮込まれていて、舌と上顎でほろりとほどける。コールスローを鶏肉に乗せご飯と一緒に食べるというのがおいしくってたまらない。
ルー大盛りにしたら溢れるほどの分量で、頭のてっぺんから容赦なく汗が流れて頭てそのうち頭がボーッとしてくる。まじかにカラコルム山脈の雪をいただいた山々の幻が見えるようです。たまらない。

大きく息をついたら体の中を涼しい風が通り抜けてく。そんなおいしさ。オキニイリ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?