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喫茶店と甘味処は似ていて別物、日本の人はお人好し

仕事を終えて東京駅に帰ってくる。
小腹がすいて、家に変える前に虫養いをしようと思って「アロマ」を目指す。

ヤエチカの日本橋側のはずれにある喫茶店。
木の椅子。
白いデコラばりのテーブルと昭和インテリアがまたステキ。
喫茶店って昔はみんなこんな感じだったよなぁ…、って思ってニッコリ。

サンドイッチがおいしい店です。
でもそれだとお腹いっぱいになっちゃう。
虫養い用サイズの「ハムチー」っていうのがある。

ハムチーズトーストを略してハムチー。
お店の人がオーダーを通すときに使う略称みたいに思えるけれど、メニューにも「ハムチー」って書いてあるから「ハムチーください」って注文する。
お店の人になったような気持ちがするのがなんだかたのしい。

食パン二枚。
挟んでいるのは薄切りのハムとチーズだけで、小腹にピッタリ。
ここの食パンは焼いておいしくなる粗い生地。
水気が抜けて表面サクサク、小麦の香りも力強い。
しかもパンの両面が焼かれてる。
ハムチーズサンドを焼いたのじゃなく、トーストで作ったハムチーズサンドイッチを再び焼いて仕上げたもの。
だからトーストがザクザク壊れる。
壊れて散らかるトーストをチーズがからめて、ムチュンと歯切れたハムと混じってとろけてく。
手間をかけた分、おいしくなった…、って感じの料理。
オキニイリ。

それにしても「虫養い」ができるお店はありがたい。
例えば喫茶店。
あるいは甘味処がそういうお店。
その両方は似ているようでちょっと違ったところがあって、甘味処には、日本の飲食店のある悩ましさが凝縮されているんじゃないかと思ったりした。
書いてみる。


喫茶店は飲み物にお金を払う場所

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