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御苑ホッピング。肉団子に餃子

まもなくフランスに帰ってしまう友人と、新宿御苑ではしごの食事。
行きたかったお店で食べたかった料理だけを食べに行こうというワガママ贅沢な食事のお供。

まずは「伯爵の肉団子」。

なぜ伯爵なのかはわからない。公爵でもなく侯爵でもなく、子爵でもなく男爵でもない。公侯伯子男という爵位のちょうど真ん中とほどよき高貴さを表したかったのかもしれないなぁ…、って思ったりする。

とは言えお店は質素です。

トタン屋根で覆われたパントリーにカウンター。
昼は肉団子の定食と担々麺が売り物で、夜は気軽に飲める店。
主力商品は夜もやはり肉団子。

ソースをからめたり他の具材と炒めたりいろいろアレンジしていてたのしく、炒め物系中国料理も豊富に揃う。
ファーストオーダーはお店の人がとってくれ、追加注文はQRコードでモバイルオーダーというのもほどよくやさしいシステム。

肉団子が10個で590円。

「ミシュランシェフ監修」という但し書きが誇らしげ。
でも多分、この店に来る人たちはそんなことは構わぬ人たちじゃないかなぁ…。
安くて旨くてたのしければ、肩書なんかは必要なのが飲食店のいいところ。
一口大の肉団子。
揚げたて、熱々。口に入れハフハフしながら舌の上をお手玉するように冷まして食べる。
基本ふわふわ。揚がった表面はサクサクしててたっぷり混ぜ込まれたクワイがザクザク、歯ざわりがよい。胡椒ポン酢や芥子を使って味をととのえあっという間にお腹におさまる。オキニイリ。

野菜も食べなきゃってたのんだニラともやしの炒め物。

390円だから期待は全然してなかったけど量はたっぷり、シャキシャキとした歯ざわりおいしいいい状態。
サイゼリヤだったら多分半分くらいの量だネ…、って言って笑った。さぁ、はしご。


はしごと言っても隣のお店。
「餃子の福包」という餃子のお店。

昼はいつも長い行列。
特に平日は餃子にご飯、小鉢にスープで530円という値段もあってかお店の周りは人だかり。
餃子をおかずにご飯を食べる習慣がない。
だから昼のここには縁がなく、夜にひとりじゃなかなか来れない。
だからかなりのひさしぶり。

餃子専門店といえば、握りたての生の餃子を大きな鍋で焼き上げる…、っていうのがかつての常識。
なのにここの餃子は凍ってる。
冷凍庫の中からステンレスのバットをとりだし底をカンカン叩いて剥がし、餃子焼き器に並べて焼いてく。カウンターに座ってみてると「えーっ」って思う。
けれど出来上がってきた餃子はこんがり焼けておいしげ。

カリッとやけてて香ばしく、鉄板に触れいないところの生地はプルンとなめらかで、餡はザクザク。歯ごたえ、歯ざわり、味わいのいいおいしい餃子。
餃子は焼き加減なんだよなぁ…、って思う。
どんなに丁寧に手間をかけて仕込んでも焼き上がりが良くなきゃ失敗餃子。
よく焼けるよう一回焼くごとに鉄板をキレイに掃除をしているし、焼き上がった餃子をしっかり観察し、焦げすぎたとこをはさみで切っていい状態にしてくれる。
カウンターに座ると出来上がったばかりを厨房の人が手渡ししてくれるところもなんだかうれしい。ありがたい。

1皿6個。

焼き餃子に水餃子、揚げ餃子がそれぞれ一皿づつで890円。

同じ餃子も調理の仕方で味、食感の印象変わってひとり9個をあっという間にお腹に収める。

浅漬ザーサイがカリカリ、口をリセットさせてお腹もほどよく満たされた。もう一軒と思っていたけど、腹八分にて帰りましょ。


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