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ファストフードのサンドイッチ、カフェ・レストランのサンドイッチ

家の近所にオキニイリのドトールコーヒーがある。
いつもにこやかなスタッフが元気に働く明るい店で、先日、出勤途中の男性スタッフとすれ違いざま軽い会釈で挨拶をした。
あぁ、覚えてくれているんだと思うと、ますますいとおしさが募って、来てあげなくちゃと思っての今朝。
その人がいて、いつも以上の笑顔にポッと気持ちあったかになりました。
家の近所に気軽に通える店があるのはシアワセなこと。

朝のサンドイッチのセットをもらう。

ハムとたまごサラダを挟んだトーストサンドイッチ。
よく焼けたパン。パンそのものは痩せて空気をたっぷり含んで軽い仕上がり。それを強めに焼いているからサクサク歯切れる。焦げた香りもおいしくて、前歯がくすぐったくなる感じがたのしい。
一転、中に挟まるたまごサラダはぽってりなめらか。ハムはふっくら、レタスがシャキシャキみずみずしくて、口の中がにぎやかになるのがたのしい。余計な味はあまり加えず、素材それぞれの持ち味で味が整うところも朝の口にうれしい。オキニイリ。

ちなみにずっとココではサンドイッチを半分に切ってお皿に盛り付ける。
同じドトールコーヒーでも一部の店では切らずに紙で包んで、まるでハンバーガーを提供するようにサーブするけど、あまりにそれでは味気ない。
ナイフで切るというほんのひと手間が料理を上等にしてくれる。
ファストフードのサンドイッチをレストランやカフェのサンドイッチにしてくれる、そのひと手間を効率と時短のためにかけないなんて、もったいないなぁ…、ってココに来るたび思ってホッとする。

そういえば、ボクがサンドイッチを作るときには「きれいに切ること」に一生懸命になる。

例えば、ホテルの朝のバフェにきて薄切りのパンとトースターを発見すると思わずサンドイッチを作ってやろうと企んで、する。
数あるホテルのバフェの中でサンドイッチの作りがいがあるバフェが、西新宿のヒルトンホテルのロビーラウンジの朝のバフェ。
ボクが好きな食材がしっかり揃っているのです。

まず薄切りのライブレッド。
薄切りのハムにボロニアソーセージ。
エメンタールにゴーダチーズがこれまた薄く削ぎ切られてる。
しかもベルトコンベア式のトースターがおいてあります。
上下にヒーターが設置された空洞の中をベルトがパンを運んで焼く。だからパンが乾いて焼ける。もともと痩せて焼かれたライブレッドが一層乾いて、カサカサ軽い食感になるのがうれしい。

そのパンに調味料は塗らずハムやチーズを挟んだらその真ん中に軽くナイフをあてがって、2つにたたむ。
手のひらをのせ、軽く体重をかけて密着させたらナイフで一口大に切り分けパクリ。カサカサとしたトーストブレッドが前歯をくすぐり、小麦の匂いを吐き出していく。
それに続いてハムの旨味にボロニアソーセージの風味にふっかりとしたやさしい食感。チーズの渋みで味が整う。最初のカサカサ散らかる感じが、みるみるうちにとろけて消えるオゴチソウ。
それもこれも一口大に切り分けたというそのひと手間が作ってくれるマジックだなぁ…と思ってセッセと切ります。

家でもサンドイッチを作るときも、最近ではキレイに切れてその断面が美しきサンドイッチを作るようになりました。

具材を厳選し、よく焼いたパンに最小限の具材を挟んで最大限の効果を手にする。
おいしいハムとおいしいチーズによく焼けたパン。その組み合わせでサンドイッチは十分成立つするんだと毎週週末に5年近くもサンドイッチを作り続けて気づいた感じ。
ただ、そこに至るまでいろんなサンドイッチを作って食べた。おそろしいほど食べずらく、でも心踊るほどにおいしいサンドイッチの話を別の機会にしましょう。お腹がすいてきちゃいます。

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