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ボンボーヌはソースを食べる料理なり!

問診結果はなにごともなく、がんばってますネ…、と褒められた。ホッとしたらばお腹が鳴った。
グツグツ熱々の料理でお腹をあっためようと思って、信濃町から電車にのって東中野にやってくる。

駅からちょっと歩いたところに「レストランイト」ってお店があって、そこの「ボンボーヌ」という料理が目当て。
カウンターだけの小さなお店。その小ささに比して大きな厨房に高いコック帽をかぶった紳士がふたり立ち、優雅に料理を作る姿にまずウットリ。

素焼きの深皿にハンバーグの種を木の葉状に薄く伸ばして貼り付けて、ベシャメルソースとデミグラスソースをかけてトマトを二切れ。チーズをのっけてオーブンで焼き仕上げるここのオリジナル。
グリーンサラダを食べながら、料理ができるのをのんびり待ちます。ご飯と一緒にやってくる。

ソースがグツグツ、沸騰している様子にニッコリ。
チーズがこんがり焦げて仕上がる。
どっしりとしたデミグラスソースの香りが湯気と一緒にふわりとやってきて、目から、鼻からおいしい予感がしのびこむ。

フォークだけがサーブされます。
ナイフいらずのやわらかさ。
熱の入ったひき肉とソースを一緒にすくってパクリ。
舌を焼くほど熱々で、ハフハフすると鼻からおいしい香りが逃げる。ナツメグの香りがデミグラスソースの香りに混じってとても華やか。
ベシャメルソースのうま味とコク、デミグラスソースの豊かな風味に軽い酸味が口の中で混じり合い、パスタを使わず作ったラザニアみたいな感じがオゴチソウ。

ひき肉を焼いてからソースをのせるのじゃなく、ソースの中で焼き上げていく。だから肉汁がもれなくソースと混じって仕上がる。肉の表面は焦げずにふっくらなめらか。肉とソースの一体感が格別で、食べるたびソースが主役の料理ってしみじみ思う。

タバスコ垂らして酸味と香りをくわえてハフっ。猫舌だったタナカくんはご飯にのっけていつもゆっくり食べていた。

肉を全部食べたところにご飯を入れる。そしてかき混ぜミートドリアのようにする。ソースがご飯にまんべんなくまとわすように、それぞれどのくらい残すのか…、って考えながら食べていくのがたのしくて、今日はほどよいバランスでした。お腹も気持ちもあったまる。


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