シティタワー恵比寿の資産価値がどうなるのかを考える

講談社が発行する週刊誌「フライデー」の2021年4月16日号に掲載された記事『超高級タワマンで「欠陥住宅騒動」が起きていた』は、マンション業界のみならず日本社会一般に衝撃をもたらす内容だ。
この記事はその後ネット上にも公開された。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc6b77147372dbad0462c6b79b5070544267b2f5

記事ではそのタワマンについて「'19年3月に竣工した渋谷区内のマンション。大手デベロッパーの住友不動産が販売、準大手ゼネコンの西松建設が施工を担当した高級物件で、戸数は310戸、価格は9780万~2億6000万円だ」と紹介されている。
該当する物件はひとつしかない。マンション市場に詳しくなくても、すぐにどの物件か分かってしまう。

このタワマンは現在(2021.4.9)、まるで何事もなかったかのように聳え立っている。
さらに、中古マンション市場では何戸かが売り出されている。また、竣工して以来何戸かが中古市場で取引されたと推定される。

このタワマン、フライデーの記事が事実であるとした場合、資産価値はどうなるのか?
私はマンション市場を観察し、そこで取引される物件の資産価値を云々することを本業としている。
このタワマンについては市場にデビューした当初から、私は自ら発行する資産価値レポート(有料)の「渋谷」や「東京のタワーマンション」というタイトルの中でで取り上げてきた。
また週刊誌・フライデーの当該号記事の中にコメントも提供している。

そういった立場から、今回はこのタワマンの資産価値がこの後どのように評価されるのかを考え、推測してみた。以下がその内容である。

ただ、この論考は不特定多数の方に読んでもらいたいとは思わない。できることなら、このタワマンに利害を有する、あるいは今後利害が生じそうな方のみを対象としたい。
したがって、ボリュームに比してやや高額な価格(990円)に設定させていただいた。事情が事情だけにご甘受いただきたい。
また、この内容はそっくそのままnoteでの有料公開から数日後に、私の有料メルマガ(https://sakakiatsushi.com/?p=8935)で会員に配信する予定である。メルマガ会員は有料購読するには及ばない。

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