Rolling Rolling
「全人類はローリングストーンズ派とビートルズ派に分かれるんだよ。どっちも好きなんて有り得ない。」
耕太は高らかに言い放った。周囲の人間は”また始まったよ”と言わんとばかりの視線を向ける。
耕太はいつもそうだ。一度音楽の話になると、ありったけの蘊蓄をばら撒いて来る。この日も早く話が終わることを皆んなで静かに待った。その時だった。ドアを開けて1人の男子生徒が入って来て耕太に言い放った。
「そんなことないんじゃない? どっちもブリティッシュだし。そもそもロンドンとリバプールでそ